5.楽しい投資から利益は生まれない、よい投資は退屈

ソロス氏いわく「投資が楽しい」と感じるようならば、「恐らく利益を上げていない証拠」だ。本当によい投資とは「退屈で人間味薄いもの」であり、合理性と規律を伴う。

6.最大のチャンスは予期せぬ事態に潜んでいる

市場の変動はだれにも予測できないにも関わらず、多くの投資家は「儲かりそうな株」にのみ関心を寄せている。だからこそ、最大のチャンスは「予期せぬ事態」に潜んでいる—とソロス氏は確信している。

大切なのは「あらゆる事態に対処できる準備をしておく」こと。慌てず冷静に対処することで、最大限の成果を得られるだろう(Capital Investorより )。

7.大儲けしていても引き際を見極める

2015年、保有していた20億ドル相当のNetflix株をあっさりと売却したカール・アイカーン氏。「1年ちょっとの間に457%ものリターンを叩きだすほどついてる時は、さっさと現金に換えるべきだ」と、勝ち勝負でも引き際が肝心だと説いている。

「乗っ取り屋」の異名をとるアイカーン氏だが、貪欲な投資スタイルは類まれな潔よさがあって初めて成立するのだろう(Investment News2015年7月16日付記事 )。

8.既に保有している銘柄を見直す

儲かる株の選び方を聞かれた「投資の神様」ピーター・リンチ氏は、「その企業の管理職が自社株買いを始めたら、株価が急上昇するサイン」と答えている。

しかし「常に新たな銘柄を探し回る必要はない」とも警告。優良企業はそう簡単に見つかるものではない。リンチ氏が運用していたマゼラン・ファンドの保有株の多くは、少量の買い入れから始まった。そう考えると「もしかすると既に保有している銘柄が、自分にとってはベストな株という可能性もある」。

それならば新たな銘柄を買い入れるよりも手持ちの銘柄を買い増しする方が、長期的に見てかしこい選択かも知れない(Ride2Rich2017年6月9日付記事) 。

9.流行にまどわされない

テクノロジー投資全盛期の近年、「ビッグデータやクラウドという言葉を耳にしたら、逃げるが勝ち」というピーター・ティール氏。Facebookの初期投資家、シリコンバレーの大物として知られるティール氏の発言としては違和感がある。

しかしティール氏はテクノロジー銘柄への投資自体を否定しているのではなく、ビッグデータやクラウド、AI(人工知能)、ブロックチェーンなどの「流行語」で投資家を惹きつけ、実力やビジネス戦略は二の次三の次といった中身の薄い企業株に警告を発しているのだ(Medium2015年7月3日付記事) 。
 
これらの偉大な投資家のアドバイスをまとめると、「量より質」「投資している銘柄をしっかりと把握する」「価格変動や流行にまどわされない」「損失をだしても前向きに」といったところだろうか。常識の範囲のように思えるが、意外と忘れがちな要素でもある。今いちど、すべての項目をクリアできているかどうか見直してみるのもよいだろう。

文・アレン・琴子(英国在住フリーランスライター)/ZUU online

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