自分はどうも投資に向いていないーそう結論付ける前に、実際に投資で財を築いた人々からのアドバイスに耳を傾けてみてはどうだろう。

ウォーレン・バフェット氏、ジョージ・ソロス氏、カール・アイカーン氏など著名投資家5人が教える「投資の極意」の中には、意外な盲点をついたものもある。

1.分散投資が常に正しいとは限らない

多くの著名投資家が分散投資を勧めるのに対し、「分散投資は投資の素人向け」というのはバフェット氏だ。熟練した投資家は長期的な視野で自分が選んだ銘柄に専念する—いかにもバフェット氏らしい考え方である。

分散投資の利点のひとつはリスクの軽減にあるが、銘柄を増やせば増やすだけそれぞれに費やす時間が減り管理も難しくなる。辛抱強く量より質で勝負して、「黄金が降ってきたら、バケツでそれを受けとめろ」(Business Insider2017年11月6日付記事 )。

2.十分に知識のある分野にだけ投資する

バフェット氏がつい最近まで、「分からないものには手をださない」とIT株を避けてきたのは有名な話だ。バフェット流銘柄の選び方は「その企業が利益をだす仕組み、産業に影響をあたえる主な要因を10分以内で理解できるか」だという。10分以内で理解できれば株の購入を検討し、理解できなければ手をださない。

未来を100%正確に予想するのは不可能だ。何の知識もなく予想の正確性に頼るような投資なら、避けるに越したことはない。

3.失敗から学び、前進する

バフェット氏のような偉大な投資家でも、数々の苦い経験を経ている。つい最近の例では、バリアント・ファーマシューティカルズ・インターナショナル株やIBM株など。

しかしバフェット氏はただ失敗に落胆するのではなく、「失敗の原因を分析し、二度と同じ過ちをおかさないよう書き留めておく」ことで、学びの機会に転換している。これは投資だけではなく、人生のあらゆる局面で同じことが該当するだろう。

4.自分の投資スタイルに合ったブローカーは必須

案外見落としがちではあるが、投資は自分ひとりでできるものではない。そこには必ずブローカーという存在がある。

バフェット氏と並ぶ偉大な投資家ソロス氏は、「自分の投資スタイルにぴったり合うブローカーを見つけること」を、よい投資をするための必須事項として挙げている。コレだと感じるブローカーにめぐり会えたら、単なる顧客とブローカーではなく「人間同士の付き合いをする」。そこから信頼関係が生まれ、最大限の投資効果につながる(Capital Investorより  )。

オンライン取引などにそのまま当てはめるのは無理があるが、信用できるトレーダーを利用するという観点は共通するはずだ。