無理せず痩せるを、叶えるために。

40代からの美容は、何を食べるか以上に、「何をちょい足しするか?」が重要です
40代からの美容は、何を食べるか以上に、「何をちょい足しするか?」が重要です
 最近ダイエットがうまくいかない。痩せるためにサプリを飲みはじめたけれど、高すぎて続かない……。

 そんな悩みを身近で聞くようになりました。確かに中高年にもなると基礎代謝や落ち、仕事や家事が忙しくて運動もままならないなんて方も少なくないでしょう。少しでも気軽にダイエットを続けられる方法があれば最高です……。

 これまでにも“40代からの絶対に無理しない美容・ダイエット法”を紹介してきましたが、そこに共通しているのは、絶対に無理がなく、食べる楽しみを犠牲にしないということ。

 今回もその考え方を大切にしながら、私がリアルに実践している美容・ダイエット法として、“いつもの食事にこっそりしのばせられる”ヘルシー食材を3つご紹介していきたいと思います。

※私は身長165.5センチ、体重は46.5キロ。BMIは17で体脂肪は17%。健康診断ではほぼAという健康状態を維持しています。日々の運動はほどほどに続けつつ、厳しいダイエットは一切していません。

◆1.「MCTオイル」で脂肪燃焼体質に

脂肪燃焼体質を作るために、“あるもの”をひとさじかけるようにしています
脂肪燃焼体質を作るために、“あるもの”をひとさじかけるようにしています
 これまでさまざまなヘルシー食材、ダイエット食材を試してきましたが、その実践をふまえて私が日常生活の中でもっとも意識しているのが、「油選び」です。ダイエットのために油は悪だと考えている人はまだまだたくさんいますが、それは大いなる誤解です。

 ダイエットに有効な油、美容に良い油を知ってしまえば、食事に積極的に取り入れられるようになります。

私はMCTオイルとオリーブオイルをメインに取り入れています。Amazon限定ブランド 100%ココナッツ由来MCTオイル(フラット・クラフト)
私はMCTオイルとオリーブオイルをメインに取り入れています。Amazon限定ブランド 100%ココナッツ由来MCTオイル(フラット・クラフト)
 その一つの答が、「MCTオイル」。MCTとは、中鎖脂肪酸(Medium Chain Triglyceride)のことで、「MCTオイル」として販売されている商品は、MCTを100%にしたもの。

 大きな特徴としては、一般的な油脂類(サラダ油やオリーブオイル、健康油と言われる亜麻仁油やえごま油、魚の脂質であるDHA・EPAなど多くは長鎖脂肪酸に該当)と比較した場合、すばやく消化・吸収されて脂肪燃焼しやすい状態にしてくれるという大きなメリットがあります。

 私は日々の食事メニューの中にMCTオイルをしのばせるようにしています。これは、「ケトン体(MCT以外に体内に蓄積された脂肪など)」という、脂質を材料としてエネルギーを生み出す「脂肪燃焼回路」のスイッチを入れるためのダイエット戦略。

 MCTオイルは無味無臭のため、どんなメニューにも合わせやすいのが魅力です。しかしながら、目安は1日10グラム未満という少量が基本。摂りすぎると下痢になる恐れがありますから、毎日無理なく少しずつを意識して継続しています。また、MCTオイルは加熱には向いていないため、加熱用オイルにはオリーブオイルを使用しています。

◆2.美しい身体、美肌、美髪作りに「プロテインパウダー」

朝ごはんのヨーグルトに必ずしのばせています
朝ごはんのヨーグルトに必ずしのばせています
 続いては、ダイエットだけでなく、身体作りや美肌作りなどにも欠かせない栄養素「たんぱく質」をしっかり摂取するための工夫です。

 たんぱく質は現代人の約7割が不足していると言われているので、意識的に毎日の食事で底上げしていく必要があります。

タンパク生活(森永乳業)
タンパク生活(森永乳業)
 そこで私が気に入っているのが、普段の食事にサラサラと加えられる粉末タイプのプロテイン。小さじ2杯で体内に吸収されやすい乳性たんぱく質を5グラム摂取することができます。

 活用方法としてはヨーグルトや牛乳、スムージーを作る際に大さじ1を加えるようにしています。プロテイン粉末は無味無臭に近く違和感がないため、無理なく継続できるダイエットアイテムとして昇格しています。

◆3.満腹感を高めながら栄養バランスを整えてくれる「半熟ゆで卵」

食事をする上で満腹感を味わうことはとっても大事です
食事をする上で満腹感を味わうことはとっても大事です
 最後に紹介するのは、新たなスーパーフードのような斬新なものではなく、クラシカルな「ゆで卵」です。

 毎年ブームになるダイエット食材を試すことは、美容感度を高める上で有効ではありますが、それらが継続的に自分の食生活に定着し続けているものを考えてみたとき、決して多くないことに気がつきました。

 そして同時に、ブームにならないほどド定番な「ゆで卵」の素晴らしさを再確認することができました。

 卵は「完全栄養食品」と呼ばれ、ビタミンCと食物繊維以外の栄養成分はすべて含んでいる栄養バランスのよい食品。特にたんぱく質の必須アミノ酸バランスが非常に良く、利用効率が高い良質なたんぱく源として推奨されています。

ゆで卵は固ゆでよりも半熟状態の方が消化に良い
ゆで卵は固ゆでよりも半熟状態の方が消化に良い
 私は毎日のおかずやサラダなどのプレートに半熟ゆで卵をポロンと加えて、1日2~3個食べるようにしています。

 ゆで卵は食べたときの満足度も高いこと、どんな味付けでもおいしく食べられることが理由で、健康な体であればコレステロール値を気にする必要もありません。小腹が減った時のオヤツとしても重宝するので、多めに作って冷蔵庫に常備しています。

 以上3つが私のさりげないダイエット食材でした。難しいテクニックは何もありませんし、他にもさりげないヘルシーフードはたくさんありますから、皆さんがダイエットを考える上での一つの参考にしていただければ幸いです。

<文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>

【スギアカツキ】

食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12