転職の面接を受ける際、「退職理由を聞かれても思いつかない」と悩む人は多いもの。人間関係や体調不良が原因だと、面接官からマイナス評価を受けるのでは?という心配もありますよね。そこで、退職理由のOK回答例やNGワードを含めた対処法を伝授!
面接で使える「退職理由」を思いつかないのはなぜ?
転職の面接で、必ずと言っていいほど聞かれる「退職理由」。
どう答えたらいいのか思いつかない……と頭を抱える転職志望者は少なくありません。
前の仕事を辞める道を選んだ人にはそれなりの経緯があるはずなのに、「面接で話せる退職理由を思いつかない」のはなぜでしょうか?
それは、転職を希望する人のほとんどが「ありのままを話したら不採用になるのではないか!?」と不安にかられてしまうから。
キャリアアップなどのポジティブな退職理由であれば堂々と語れますが、大抵の転職志望者は、前の勤務先に不満やストレスなどのネガティブ要素を感じて離職しますよね。
- 本当の退職理由を伝えたら、面接で不利にはたらくのではないか?
- とは言え、ウソの退職理由は言いたくないし、言っても見破られるのではないか?
このような葛藤を抱えていては、答えに迷うのも無理はありません。
ただ、面接官にウソをつくのは当然NG!
経歴詐称などもってのほかです。
「本当のことは話すが本音は明かさない作戦」で、面接突破を目指しましょう!
真の目的は退職理由ではない!?面接担当者が聞きたい3大ポイント
実は面接担当者の狙いは他にあるため、退職理由の説明に時間をかけすぎないことも大事。
面接担当者の目的はただ一つ、「この職場にマッチする人材を採用すること」にあります。
転職志望者が前職に不満やストレスを感じたのであろうことは、先方もすでに想像の範囲内です。
そのため、前職を辞めた経緯というよりは、その答え方を通して、応募者が自社の社風に合う人物であるかを見極めようとしてくるのです。
具体的には、以下の3つが面接のチェックポイントになります。
- 前と同じ理由で辞めてしまわないか
- 他責思考ではないか
- 話に一貫性があるか
これらの基準を満たす答えを示せば、面接担当者は納得しやすいですよ。
1.前と同じ理由で辞めてしまわないか
最大のチェックポイントは、「以前と同じような理由で辞めてしまわないか」です。
求人を出した企業にしてみれば、せっかく時間を割いて選んだ人材が簡単に辞めていくと、労力が無駄になってしまいます。
場合によっては、面接実施者の責任も問われかねません。
ですので、どの企業の担当者も
「この応募者は、どこに行ってもすぐ辞めるような性格ではないのか!?」
という点をシビアにチェックします。
特に前職を短期間で辞めた人は、「また辞めるのではないか?」と怪しまれる可能性があることを見越して、臨んだほうがいいでしょう。
「腰を据えて長く勤めることを希望しています」「***の分野には関心が強いので、粘り強く作業に取り組みます」などとアピールできると、この基準はクリアできます。
2.他責思考ではないか
転職の面接におけるチェックポイントの2つ目は、「他責思考が強くないか」です。
「うまくいかないことがあれば、他人や環境のせいにする傾向がないか」という意味です。
どの企業でも、業務上のトラブルが起きたときに不平不満を漏らすだけではなく、責任感を持って実際の対処に当たる人物を求めているものです。
さしあたり、面接の場で問われるのが「前の会社の悪口を言うような人物ではないか」。
自分の退職理由を上司や同僚のせいにする、被害者感情をあらわにする、同情を引こうとするといった態度は、大きな減点対象になります。
もちろん、トラブルの原因が自分以外にあるケースも少なくないわけですが、他人にかかわることはさらっと触れる程度にとどめておくのが賢明です。
話が長くなるとつい、本音がポロリと出て失敗する恐れもあるので要注意!
過去の勤務先に関しては批判せず、あくまでも「自分自身がどうしたいのか」に話の焦点を合わせることで乗り切ってください。
3.話に一貫性があるか
面接におけるチェックポイントの3つ目は、「話すことに一貫性があるか」です。
たとえば「今までの実績を生かしてキャリアアップしたい」と抱負を語りながらも、前職と全く関連のない事業内容の会社に応募してくる人は、言葉と行動が矛盾していますよね。
このように話に一貫性がないのは、どこかにウソがある証拠です。
逆に、退職理由と志望動機をリンクさせて話せば、一貫性が生まれます。
前職を退いて転職に至るまでの過程を矛盾なく一つのストーリーとして説明できる人は、面接担当者に「人柄が信頼できる」というイメージを持たれることでしょう。
また、自分に好印象を持ってもらおうとしてウソをつく人も、話のつじつまが合わなくなって自滅する確率が高いです。
一貫性を保つためにも、やはり「本当のこと」を話したほうがいいでしょう。