占いが好きな方なら一度は耳にしたことのあるタロットカード占い。その中の一枚の女教皇をご存知でしょうか。出たカードの位置や意味で様々なことを教えてくれるのがタロットカードですが、女教皇は良いカードなのか、それとも悪いカードなのか。その意味や読み方、対策をご紹介します。

タロットカードとはどんな占い?

カードの位置や向きで意味を読み解く占い

占いでよく見かけるタロット占いはトランプのようにシャッフルし、カードを決まった形(これをスプレッドという)に並べ、そのカードの位置や向きで質問に対する答えを導き出す占いです。カード一枚一枚にカードの意味を表す絵が描かれており、質問の答えを導き出すときのヒントにもなります。

タロットカードは大アルカナカードと呼ばれる22枚一組のカードと、56枚一組の小アルカナカードで構成されています。よく見かけるのは大アルカナカードの方で、おおよそのことはこの22枚で占ます。初心者の方向きのタロットカードです。

小アルカナカードはトランプと同様に4つのマーク(剣・棒・金貨・聖杯)があり、一つのマークにつき1から10までの数札と4枚の人物札で構成されています。質問の詳細を小アルカナカードを使って占います。カードの意味が逆位置も合わせると膨大になるので、大アルカナカードをマスターした上級者の方向きのカードです。

正位置・逆位置で意味が大きく変わる占い

タロットカードの女教皇の意味とは?読み方や対策をご紹介!
(画像=『BELCY』より引用)

タロット占いではカードの向きもとても重要になります。自分自身から見て絵が正面を向いているものを正位置といいます。その正位置が逆さまに向いているものを逆位置といいます。正位置では良い意味のカードでも逆位置になると意味が真逆になる場合もあります。中には正位置でも逆位置でも悪い意味のままのものもあります。

スプレッドには一枚一枚それぞれに過去・現在・未来・対策・周囲の状況・潜在意識・最終結果などの意味が位置によって割り当てられています。どの位置に何のカードがどの向きで出たのかを元にカードの意味を読み解きます。スプレッドによっては一週間・年間・方角などを占えるものもあります。

一つのスプレッドに対して使用したカードの半分以上が逆位置の場合はもう一度シャッフルからやり直します。やり直しても逆位置のカードが多い場合、質問の内容を変更するか、同じ内容で質問する場合は日を改めましょう。

タロットカードには大きく分けて2種類ある

タロットカードには大きく分けて2種類あります。一つはウェイト版と呼ばれているもので、アーサー・エドワード・ウェイトが黄金の夜明け団というイギリスの秘密結社の考え方を基にデザインしたタロットカードのことを指します。ウェイト版を基にしたデザインのタロットカードが多く、一般的なタロットカードです。

もう一つはマルセイユ版と呼ばれているものです。16世紀頃から18世紀頃にかけてヨーロッパで大量生産されたカードのデザインを基にしたタロットカードのことを指します。カードの構成はウェイト版と同じですが、カードの意味やカード番号の割り当てがウェイト版と違うなど、異なる点もあります。

では、ウェイト版とマルセイユ版のどちらを選ぶといいのでしょうか。初心者の方で初めてタロットカードを選ぶ方はウェイト版の方がおすすめです。一般的なカードなので、解説書もたくさん出版されているためです。マルセイユ版はクラシックな絵が美しいですが、読み解くのが少し難しいので、上級者向きといえます。

女教皇は大アルカナカードの一枚

女教皇は大アルカナカードに属する一枚で、2番目のカードになります。女教皇という呼び方のほかにも高等女司祭・女司祭長などと呼ばれることもあります。諸説ありますが、女教皇のカードは女教皇ヨハンナという伝説上の人物がモデルになったといわれています。上記の写真の女教皇のタロットカードはウェイト版です。

カードに描かれている白い柱はヤキン、黒い柱はボアズといい、ヘブライ語で光と闇を意味しています。女教皇の後ろにかかっているタピストリーに描かれているザクロは女性を、ナツメヤシは男性を表しており、対立する二つのものの間に生まれるピンと張り詰めた緊張感を表現しているといわれています。

タロットカードには物事や心情を表すモチーフが描かれています。女教皇のカードには月が描かれています。月は満ち欠けを繰り返すその姿からタロットカードにおいては変化・移り変わり・神秘的などの意味を表現しています。また、月は女性に例えられることもあります。

女教皇が意味する女性はどんな女性?

知的な女性の象徴

女教皇の手元にはTORAと書かれた書物が描かれています。これは諸説ありますが、聖書(あるいは秘密の書など)であるという説と、TAROTのアナグラムであるとする説があります。TORAは女教皇にしか読むことも理解することもできないほどの知識が書かれているとされており、学問の象徴として描かれています。

じっと前を見つめる姿が印象的な女教皇のカードですが、その姿は知識を得ることを求め、聡明な女性を表しています。厳かさも感じさせる凛とした雰囲気の女教皇は理性的でとても賢く、良識のある判断ができるともいえます。

物事を冷静に見つめる女性

女教皇のカードには冷静さという意味もあります。ウェイト版の女教皇のカードは青色を基調に絵が描かれていますが、これはその冷静さを表していると考えられています。情熱的な女性というよりは物事を冷静に見つめる女性が女教皇です。ただ冷静に見つめているのではなく、優しい気持ちも併せ持っています。

カードの向きで変わる女教皇の意味

正位置の意味

女教皇の正位置のキーワードは、知性・冷静・神秘的・直観・鋭い洞察力・思慮深い・慎重などの意味があります。自分自身の内面を見つめること、状況を冷静に分析し、何かを始めようと考えている場合は焦って事を進めようとせずに、常に冷静でいることで物事が良い方向に向かいます。

逆位置の意味

女教皇の逆位置には冷淡・神経質・思いやりがない・頑固・意地っ張り・無神経・向上心がないなどの意味があります。周りの状況が見えず、独りよがりな行動を取ってしまっていることを示しています。また、周りの意見に耳を傾けないので、頑固な人・意地っ張りな人と思われている可能性があります。

女教皇に読み方のコツはある?

一番知りたいことを具体的に質問する

タロットカードを使った占いは様々なことを簡単に占え、簡潔に結果を教えてくれます。ですが、質問の内容があまりにも漠然としていると読み解くときにたくさんの解釈や答えがあり、どの意味を選ぶべきなのか、とても悩んでしまいます。極端な例えですが、「この半年間で良いことはあるか」という質問は漠然としています。

タロット占いをはじめたばかりで、どのような質問がいいのか悩んだときはオープンクエスチョン(答えの範囲を制限しない質問方法)で質問をせずに、クローズドクエスチョン(「はい」「いいえ」で答えられる質問方法)で質問をするように心がけてみましょう。

タロット占いをはじめたばかりの初心者の方は質問の内容はシンプルに、そしてより具体的にすることをおすすめします。そうすることでたくさんあるカードの意味の中から適切なものを選ぶことができるので迷いもなく、すんなりと答えを導くことができるようになります。

一枚のカードでも様々な解釈があることを理解する

一枚のカードにも様々な意味があります。女教皇の場合、冷静さという意味がありますが、単純に冷静と解釈することもあれば、例えば恋愛について今後の進展に関する質問の場合、冷静さは慎重さとも言い換え、解釈することができます。

タロット占いは複数のカードの意味を考えながら、結果の流れを考慮しながら答えやアドバイスを導き出します。その流れなどによって解釈も変わってきます。いつも同じ意味、いつも同じ解釈ではなく、一枚のカードでもたくさんの解釈があり、一つの意味でもたくさんの解釈があることを忘れないように気を付けましょう。

女教皇の読み方の例:正位置

恋愛編

恋愛に関する質問で女教皇のカードを引いた場合、正位置の意味に冷静・思慮深い・慎重といった意味ないがあるので、相手のことをとても大切に想っているという読み方ができます。精神的な繋がりを重視し、落ち着ける関係を望んでいるいます。また、相手の気持ちを考えているため、相手に対して控えめな態度になっています。

控えめであるがために急展開は望めませんが、感情的にはならずに冷静さと思いやりを持って相手に接することで良い結果に向かいます。自分自身の直観を信じ、相手に対する気持ちに素直になれば良い結果に繋がるでしょう。

仕事・学業編

知性を表す女教皇は仕事に打ち込む方の味方です。仕事に関しては専門分野を極めると良い結果に繋がるでしょう。また、責任感も強いので、仕事を任せられることが増えそうです。その強い責任感は周囲からの信頼も厚く、安心して仕事を任せられる人と思われているといえます。

知識欲・向上心などの意味も女教皇にはあるので、学業に関してはとても熱心に勉学や研究に励めるでしょう。勉強に対する意欲も強くなり、良い成績が期待できます。また、留学を考えている方はとても良いタイミングなのではないでしょうか。