トップバリュとブランドそうめん、どちらも悪くない

まずはディスられてしまったそうめんを紹介しましょう。名称は、干しそうめん。原材料は小麦粉と食塩のみ。

イオントップバリュそうめん「ヤバい」投稿に賛否。食べ物をディスる“覚悟”は必要か
(画像=『女子SPA!』より引用)

今回問題となった商品は、トップバリュベストプライス「つるりと滑らかなのどごし そうめん」600g(6束×100g)で199円(税込)です。原材料は国内製造の小麦粉と食塩のみで、中尾食品という香川県のメーカーが製造しています。ツイート内容の中には、有名ブランドそうめん「揖保乃糸」を比較対象にしたコメントがありましたが、まず確認したいのは、原材料や製造方法が根本的に違う点です。

揖保乃糸は、600年前から続く伝統的な「手延べ製法」によって作られています。原材料は小麦粉、食塩、食用植物油(綿実油)。小麦粉はオーストラリア産・アメリカ産・国内産・カナダ産を日本で製粉したものであり、兵庫県のご当地食材ではありません。製造工程の中で「熟成(=コクや旨味につながる)」が重要であり、麺同士のくっつきや乾燥を防ぐために麺表面に薄くコーティングする油が使われます。そして麺の生地を切断することなく圧力とひねりで細くしていくことによって、“コシの強いツルツルの食感”が生まれます。

イオントップバリュそうめん「ヤバい」投稿に賛否。食べ物をディスる“覚悟”は必要か
(画像=『女子SPA!』より引用)

揖保乃糸は手延べそうめん。

一方トップバリュのそうめんは、機械製造によって大量生産されるタイプ。生地を薄く延ばして切断し乾燥させて仕上げているので、手延べに比べると熟成工程もほとんどなく仕上がりに差が出て当然です。つまり、コシのある食感を最優先して作られたものではなく、価格重視派のニーズにこたえることを重視している商品なのです。

そして価格重視だから品質を犠牲にしたということでもなく、食べ方次第でおいしく食べることはできると、個人的には思います。では実際にできるだけおいしく茹でてみましょう!コツは一つ、とっても簡単です。