通常十月十日と言われる妊娠期間ですが、妊娠11ヶ月(40週〜)を超えると、無事に出産できるのか、ママは心配になりますよね。妊娠11ヶ月(40週〜)を超えた場合に起こることや、出産予定日が遅れないための予防法など、詳しく説明していきます。

妊娠11ヶ月(40週〜)を超えた…大丈夫なの?

出産予定日が過ぎて、妊娠11ヶ月(40週~)に突入しても、まだ赤ちゃんが生まれる気配がない…特に初産のママにとっては、赤ちゃんがなかなか出てきてくれないと不安で仕方がなくなるでしょう。

出産予定日はあくまで予定で、お医者さんに言われた日付通りに生まれてくる確率の方が低いです。そのため、出産予定日より早まることもあれば、遅れることも当然のごとくあるのです。

現在は妊娠11ヶ月という期間の中でも、最長42週までなら正常範囲と言われています。ただ43週を超えると、お医者さんによる処置が行われることがあります。

世界の最長妊娠記録は375日間で、またウソかマコトか、50年間妊娠している91歳の老婆の話もあります。ここまで妊娠最長記録を樹立されると、まずママに何らか影響がなかったのか考えてしまいますね。

この記事では、妊娠11ヶ月、最長42週を過ぎてしまった場合、どのような原因が考えられるのか、またその際の影響、そして出産予定日を過ぎないようにするための予防法についてお話します。

妊娠11ヶ月と妊娠40週は違う?妊娠日数の数え方

「赤ちゃんは十月十日で生まれる」「妊娠10ヶ月で臨月」とよく言われますが、この妊娠何ヶ月・何週めという表現は、いつから起点にして考えるのでしょうか?

妊娠期間中は、4週間(28日)=1ヶ月とみなします。そして最後の生理が始まった日を、妊娠0週め0日とします。世間で言われる正常な妊娠期間は10ヶ月。

つまり出産予定日は、最後の生理開始日から280日後と定義され、出産予定日は妊娠40週0日とされています。

ただし生理周期が不順な人も多いので、あくまで目安と捉えておきましょう。いずれにしても、最後の生理開始日から最長43週を過ぎたら、赤ちゃんをお腹から出すためになんらかの手を打つ必要はあると言えます。

妊娠11ヶ月(40週~)のお腹はどんな状態?

妊娠期間が最長42週めまでなら正常とされているとは言え、「もしかすると、お腹の中の赤ちゃんの成長が遅れてるのかな?」と不安になる人もいるかもしれませんね。

実のところ、妊娠40週を超えている時点で、赤ちゃんはいつ生まれてもおかしくないほど成熟しています。お腹の中に最長までいることで、本来ならまだ結合しておらず、柔らかいはずの赤ちゃんの骨が形成されていってしまいます。

そうすると、いざ分娩する時に、赤ちゃんが頭を変形させながら産道を降りてくる「応形機能」が働きにくくなります。応形機能があることで、赤ちゃんは狭く曲がりくねった産道を通り抜けるための回旋を行うことができます。

応形機能が働きにくいということは、赤ちゃんが産道を通りづらくなり、結果帝王切開などの処置をとらざるを得なくなるのです。

妊娠11ヶ月…出産予定日が遅れる原因1【出産予定日が違う】

出産予定日が遅れる原因1つ目として、そもそも出産予定日が違うことが考えられます。

現代の出産技術が向上しているとは言え、排卵日を予測するのと同じく、出産予定日を予測するのはまだまだ大変です。

基準としては最終生理開始日から280日とされていますが、生理周期は人によってバラバラなので、出産予定日を正確に把握するのは至難の業なのです。

特に生理不順の人は、出産予定日が狂いやすいと言われています。後になって、生理の経血だと思っていたものが、実は妊娠した際の不正出血だった…という人もいます。

そうなると、いつが最終生理日だったのかあやふやになってしまいます。不正出血は妊娠初期には起こりやすく、生理と勘違いする人も少なくありません。

妊娠11ヶ月…出産予定日が遅れる原因2【赤ちゃんの頭が下がらない】

出産予定日が遅れる原因2つ目として、子宮内で赤ちゃんの頭が下がらないことが考えられます。

骨盤内には、子宮の出口である「子宮頸管」があります。赤ちゃんが生まれる時、骨盤内に少しずつ頭が下りて、子宮頸管がゆっくり広がっていくようになっています。これを「子宮頚管成熟」と呼びます。

ところが、赤ちゃんの頭があまり下がらない「浮遊状態」が続くと、その間に頭がどんどん大きくなってしまい、骨盤内に下りづらくなってしまいます。

そうすると子宮頸管が固く閉ざされた状態のまま残り、子宮頸管の成熟が遅れてしまいます。これを「子宮頚管熟化不全」と呼びます。

この状態で放置しておくと、破水しない限り、あっという間に出産予定日を1週間、最長で2週間ほど経過してしまいます。妊娠41週を超えると、陣痛促進剤を使用して分娩を促しますが、安全性を考えると、あまり陣痛促進剤の使用は歓迎されていません。