年収700万円・35歳片働き夫婦+5歳幼児1人世帯の場合

(写真=PIXTA)

片働き世帯の所得は共働き世帯より20万円以上少ない

夫婦どちらかが一馬力の片働き世帯の手取り年収の目安は約540万円。同じ年収700万円の共働き世帯と比べると、年間約15万円、1ヵ月約1万5,000円手取りが減ります。

その理由は共働き世帯のところで説明したとおりで、個人年収が多いほど収入から引かれる税金や社会保険料の金額が大きく増えます。その結果、同じ年収なのに共働き家庭よりも月の手取り収入が減り、家族が多い分単身家庭より少し家計のやりくりが厳しくなってしまいます。

「子育て支援新制度」対象の幼稚園であれば子どもの保育料は無料に

子どもの保育料についてはどうでしょうか。片働き家庭には家に子どもを養育できる親がいるので原則「保育の必要性の認定」は受けられません。その場合は幼稚園や認定こども園などの短時間保育を利用することになります。しかし、幼保無償化の対象となる幼稚園や認定こども園であれば保育料をゼロにでき子育て費用の節約も可能です。

そうはいっても共働きと手取り年収が15万円も違うのは痛手です。将来それほど収入が増えない可能性や、今後教育費などが大きく増加することを考えると、ゆくゆくは妻が働きに出て収入を増やすことが必須でしょう。

年収700万は思ったより楽ではない

年収700万円と聞くと収入が多いイメージを抱く方も多いかもしれません。しかし、税金や社会保険料を引いた所得は500万円台となり自由になるお金が意外と少ないのが実情です。また、家族が増えれば支出も増えて家計のやりくりが大変になることも考えられます。特に片働き家庭はかなり節約しないと貯蓄も難しく生活が苦しくなる可能性があります。

そのため単身世帯や共働き世帯は常に節約を心がけ、片働き家庭は共働きで収入を増やして家計を維持する必要があるでしょう。

文・大岩楓

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