大正14年の歴史あるケーブルカー!
筑波山ケーブルカーは大正14年に開業し、関東では箱根ケーブルカーに次いで2番目、全国では5番目に古い歴史を持っています。開業当時の筑波山は筑波山神社の御神体で、パワースポットとしても有名だったので、多くの参拝者や修行者が訪れる場所でした。そんな筑波山をもっとたくさんの人に知ってもらいたい、来てもらいたいという思いからケーブルカーが作られました。ケーブルカーの発着する宮脇駅は筑波山神社の隣にあり、「お宮の隣→お宮の脇→宮脇」ということから宮脇という名称になりました。
筑波山は古くから関東の霊山として有名で、たくさんの人に崇められてきました。旅行が一般的になってくると筑波山への観光客も増え、ケーブルカーだけでは対応しきれなくなってしまい、ロープウェーを運行することになったのです。そのため、ケーブルカーよりも遅れて昭和40年から営業を開始しました。現在ではケーブルカーを運営する会社と合併し、筑波山観光の中核を担っています。
車窓の前後左右、どの景色も絶景
ケーブルカーで山頂へ行くと、つくば市内が一望できる他、東京都心のビル群やスカイツリー、富士山、那須日光の連山までも眺めることができます。山頂からの眺めももちろんですが、ケーブルカーは前後左右の車窓からの眺めも抜群です。木々の間を抜けて行くため、左右の車窓からは草花がよく見えます。また、後方車窓からは上に登るにつれて線路の奥に地平線を望むことができます。一方、前方車窓からは空へと伸びる線路を眺めることができ、どこから見てもそれぞれ素晴らしい景色となっています。
ロープウェーは空中を進み、空から関東平野を一望できるのが最大の魅力です。眼下に霞ヶ浦や太平洋、東京都心の高層ビルや富士山を見ることができます。その他にも、ロープウェーはバリアフリー対応なので車椅子のまま乗車できるのもポイントです。車椅子で山に登るのを諦めていた人にもおすすめのスポットです。
四季折々の草花が楽しめ、撮影も可能
筑波山にはたくさんの草花が生えていて、四季折々美しい色合いの花を咲かせ山を染めています。春には桜や梅の他、つつじやカタクリ、ニリンソウといった花が見頃で、初夏にはアジサイが咲き乱れます。秋にはもみじやいちょうが色づき、綺麗な紅葉が見所です。さらに、冬には木々に雪が積もり、人が立ち入らないのでまっさらな白銀の雪景色が楽しめます。ケーブルカーからの眺めももちろんですが、山麓の宮脇駅近辺では福寿草、もみじが植樹されているのでそれぞれの時期には見頃を迎え、たくさんの方が写真を撮りに訪れるほどです。
ロープウェーは標高542mのつつじヶ丘駅と、標高840mの女体山駅を結んでいて、つつじヶ丘駅周辺は名前の通りつつじの群生が見所となっています。女体山駅から山頂へは歩いて約5分ほどです。登山道には「弁慶七戻り」の名所旧跡があり、山頂付近になると高地でしか見られないブナの大木やカタクリ、スミレなど様々な植物を見つけながらのトレッキングが楽しめます。そして、山頂からは360度の大パノラマが広がり絶景ポイントです。また、春や秋の遠足シーズンになると、子供たちが登山する光景も見られます。小さい子供たちが一生懸命登る姿は、思わず応援したくなります。