【妊娠中】レバーに含まれるレチノールの量は?【妊婦】

つぎにレバーに含まれるレチノールの量を見ていきましょう。

レバーの100gあたりのビタミンAの含有量を調べてみると次のようになります。
鶏レバー14000μgRE
豚レバー13000μgRE
牛レバー 1100μgRE

これを見ると、よくスーパーでも見かける鶏レバーと豚レバーには突出して含まれていることがわかりますね。

具体的な食品で考えてみると、例えば焼き鳥というのは、1本あたり生肉で30gのお肉が使われているのですが、鶏レバーを30g食べるだけで、ビタミンAの摂取量は4200μgREにもなってしまうことになります。

1日の摂取量の上限の1.5倍ものビタミンAを焼き鳥のレバー串1本食べるだけで取ってしまうことになるのです。

数か月に1本程度、レバー串やレバニラ炒めを、たまのお楽しみに食べるのには問題はありませんが、毎日のように食べていたら、摂取量の上限を簡単に超えてしまい、お腹の赤ちゃんに影響が出ることがわかりますね!!

【妊娠中】妊婦がうなぎの代わりにとるべき食材とは?【妊婦】

ビタミンAは赤ちゃんの発育に欠かすことができない栄養素ですが、動物性ビタミンAであるレチノールを継続的に過剰摂取することはやめておいた方がいいことがわかりましたね。

しかし、ビタミンAはある程度は取らなくてはいけません。

一体どうやって摂ったらいいのでしょうか?!

妊娠中にビタミンAを積極的に摂るためには、緑黄色野菜に含まれるβカロテンの形で摂取することをお勧めします。

実はβカロテンというのはビタミンAそのものではありません。

体の中で必要に応じて必要な量だけビタミンAに変わってくれるものなのです。

ビタミンCなどの水溶性のビタミンというのは、必要以上の量を摂っても水分に溶けて排出されてしまうので、過剰摂取が問題にはなりません。

しかしビタミンA等の脂溶性ビタミンというのは、排出されずに肝臓や脂肪に蓄積してしまいます。

だからビタミンAそのものであるレチノールの形で摂取してしまうと、使われない分は蓄積してしまい、胎児に影響してしまいます。

ところが緑黄色野菜に含まれるβカロテンというのは、必要に応じてビタミンAに変わって、使われなかった分は排出されるので、過剰摂取の必要はありません。

特に妊娠中にビタミンAの摂取が気になるようなら、βカロテンを多く含んだニンジンなどの緑黄色野菜を多めにとるようにしましょう!!

【妊娠中】授乳中にもうなぎやレバーは気を付けるべき?【妊婦】

妊娠中にはできるだけレチノールの過剰摂取を控えた方がいいので、うなぎやレバーを控えた方がいいことはわかりました。

それならば、授乳中のお母さんもうなぎやレバーの摂取を控えた方が良いのでしょうか?!

いろいろと調べてみたのですが、サイトによってうなぎやレバーの摂取は控えた方がいいと書いてあるところと、積極的に摂った方がいいと書いてあるサイトといろいろとあり、正直頭が混乱しました。

いろいろと調べてみた結果、授乳中のお母さんもレバーやうなぎは、たまのお楽しみのごちそう程度にしておいた方がよさそうだ、という結論に至りました。

授乳中のお母さんのビタミンA推奨摂取量は1100〜1150μgRAEと、妊娠中よりもかなり多くなります。

しかし、よくこの数字を見て下さい。

鶏レバーの焼き鳥串1本に含まれるビタミンAの摂取量4200μgRAEと比べると約4分の1程度の量でしかありません。

授乳中の母乳というのは、赤ちゃんにとっても発育に大切なものなので積極的に摂った方が良いのですが、だからと言ってうなぎやレバーを毎日食べるとあっという間にお母さんがビタミンAの過剰摂取を起こしてしまい、頭痛などを起こしてしまいます。

妊娠初期から中期、後期と同じようにビタミンAを摂りたいのなら、緑黄色野菜からβカロテンとして摂るようにしましょう!!

それじゃいつからうなぎやレバーを毎日のように食べても良くなるのか?!と思う人もいるでしょう。

残念ながら授乳が終わったら、成人女性の1日のビタミンAの摂取量は妊娠中と同じくらいの600~700μgRAEとなります。

うなぎやレバーはいつから好きなだけ毎日食べても良い、ということではなく、たまのごちそうとして食べるのが良いようですね!!