営業キャッシュフローの順位は全く異なるものに

最後に「営業キャッシュフロー」にも触れておきましょう。

営業キャッシュフローとは、1年間の事業活動でどれだけのキャッシュを生み出せるかを示すものです。これらが多いからといって必ずしも強気の戦略を打ち出せるとは限りませんが、投資などほかの企業活動によるキャッシュフローもプラスであれば不況下でも生き残りやすくなるでしょう。

前出のリスクモンスターの調べによると、首位は「トヨタ自動車」で3兆7,666億円となっており、2位が「日産自動車」で1兆4,508億円、3位が「ソニー」で1兆2,587億円と続いています。

純粋なネットキャッシュのランキングとは全く異なる結果となっており、キャッシュ視点で企業を評価する場合でも、複数の視点を持つことが重要であることを物語っていますね。

キャッシュフローを自分ごとに

潤沢なキャッシュは企業経営に安定性をもたらします。これは自身の貯蓄と月給の関係に近いものです。キャッシュがあるからこそ、倒産のリスクが少ない(自己破産しない)、営業停止になっても持ち堪えられる(レイオフされても生活できる)、ひいては日本経済をけん引してくれるかもしれません。企業研究をするとき、売上高や純利益以外にも「キャッシュフロー」に着目してみてはいかがでしょうか。そして自分のキャッシュフローも考えてみてください。

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