医師の言葉に絶句…
「次男の出産のときからずっとお世話になっていた先生だったのですが、『悲しい』と話したら『2人子どもいるのにまだ欲しかったの?』と言われたんです。
先生は日々いろいろな方を診ているから流産には慣れていたのかもしれないですけど……そんなふうに思いながら診察されていたのかと思うと、なんだかとても残念で悲しくなりました」
子どもは一人一人が唯一無二の存在で、きょうだいと比較したり、変わりになったりするものではありません。「他の子がいるじゃない」「また作ればいいよ」というような、失った子どもの存在をないがしろにするような発言は、相手を大変傷つけてしまいます。
さらに、Sさんは家族との温度差も気になったと言います。
「当時まだ次男が小さかったので、次男を乗せたベビーカーを持ち上げたり、出産に向けて物を整理したりしていたのですが、そんな行動がいけなかったのかな、無理してたのかなと自分を責めていました。そんな中、夫は『仕方ないよね』とあっけらかんとしていて、その温度差がつらかったです」
子どもを失ったという立場が同じ家族でも、当事者との考え方が異なることもあります。しかし、子どもを宿していた本人の悲しみや自責の念は想像している以上にとても深いもの。家族も相手の気持ちに寄り添うことを忘れてはいけません。
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