背筋が凍る!本当は怖い成り立ちの漢字10選!

怖い!漢字の由来や成り立ちから知る本当は怖い漢字10選!
(画像= unsplash.com/photos/BcjdbyKWquw、『Lovely』より引用)

漢字が生まれた頃の日本は、現代の日本とはまったく違う世界でした。常識や倫理観、価値観や生死感など、すべてにおいてが今とは違っていたことは、なんとなく想像がつきますよね。

現代日本では考えられないような残酷な光景が日常にあることも珍しくなく、その様子が漢字の成り立ちにも大きく関係し、結果、恐ろしい成り立ちの漢字が生まれたのです。

その後、本来の意味を失くし、まったく別のイメージで使われている漢字も少なくありません。

中には、綺麗な音や意味合いから、名前によく使われるような漢字もあります。

ここからは、本当は怖い成り立ちを持つ漢字を10選、ご紹介しましょう。

①詛

・音読み:ソ・シュ・ショ
・訓読み:そし(る)・ちか(う)・ちか(い)・のろ(う)・のろ(い)
・意味:のろう・ちかう・うらむ

意味や訓読みからして怖い、「詛」。「呪詛」など、いかにもホラーな単語に使われています。

意味を表す部分である「言」と読みを表す部分である「且」により成り立つ形声文字です。

部首であるごんべんの「言」は、意味を放つという意味。「且」には、重ねるという意味があり、「何度も」という意味を持っています。

「言葉を何度も口にすることで効力を持つ」という、「言霊」を信じた古代日本人の考え方により、「何度も呪いの言葉を口にする」「悪口を何度も言う」という行動から、「のろう」「うらむ」という意味を持つ「詛」という漢字が生まれました。

➁赤

・音読み:セキ・シャク
・訓読み:あか・あか(い)・あか(らむ)・あか(らめる)
・意味:あか(色)・むきだし・何もない・まこと

「赤」は、「火」と「大」から成る会意文字。火が盛んに燃え盛り、赤く見える事象が成り立ちです。

「大火」とは火事のこと。現代とは違い、消火や防火のシステムが整備されていなかった古代日本では、火事で失われる命も多く、恐ろしいものの象徴として「大火」が挙げられていました。

昭和の頃には、怖いものとして「地震・雷・火事・おやじ」の4つが挙げられていましたが、古代日本において、その恐ろしさは現代の比ではなかったと容易に想像がつきます。

そんな恐ろしいものの象徴が元になった「赤」ですが、現代では単純に色の一種の意味合いが強く、火事の意味は消えています。

③真

・音読み:シン
・訓読み:ま
・意味:ほんとうの・自然のまま

「真」は「眞」の略字です。「眞」は会意文字で、「匕」と「鼎」から成っています。

「匕」はさじのこと。スプーンですね。「鼎」は「かなえ」と読み、中国の土器のことです。匕で鼎に物を詰める様子を表しています。

しかし、「真」には諸説あり、思いがけない事故で亡くなった死者に由来する漢字という説もあります。また、「人が上下にひっくり返った様子」を現しているという説もあります。

④爽

・音読み:ソウ
・訓読み:さわ(やか)
・意味:さわやか・すがすがしい・あきらか・明るい・違う・間違える

「爽」は会意文字で、「大」と4つのバツ印から成り立っています。

「爽快」などの単語で、ポジティブなイメージがある「爽」という漢字ですが、その成り立ちは、とあるおぞましい姿だという説があります。

「大」は人間が大の字になって横になっている様子を表しています。さらに、周囲にある4つのバツは、「横たわった死体の周囲に4つの魔除け印が描かれた様子」を表現しているとされています。

「爽」という漢字が生まれた頃、死体を清らかに保っていれば、復活できるという言い伝えが信じられていました。4つのバツ印は、死体に入れた入れ墨とも、死体の周囲に書かれたバツ印とも言われていますが、どちらも魔除けです。

「爽」は、魂が抜けて空の入れ物となった死体に対し、魔物が入り込まないように魔除けの印を施し寝かせた姿であるとされます。

⑤道

・音読み:ドウ・トウ
・訓読み:みち
・意味:通りみち・みちすじ・おしえ・方法・唱える

「道」は、会意文字。「首」という文字が入っていますよね。

これは、邪気を払うため、生首を持って行進する行列を表すとされています。

また、過去の中国では人里が点在していましたので、人里へと通じる道にまじないをしていることがありました。そのまじないの1つが、道に敵の生首を吊るすという方法。領土争いで攻めてきた敵の生首を吊るして威嚇することもあったようです。

道に生首があるかもしれないという状況は、現代日本では考えられないおぞましい光景ですが、過去にはよく見られた光景だったのでしょう。私たち現代日本人からすれば、ぞっとしますよね。