自分からお金を出しちゃう“都合のいい女”になっていた
――感情の変化でいうと、体重が90キロ前後だった時期、恋愛のことはどんな風にとらえていましたか?
「当時、彼氏みたいな人はいました。たらし系のクズっぽい人がよく言い寄ってきましたが、私は単に相手にとって都合のいい女だったんだと思います。
『今から会おう』って言われたら、自分ことはお構いなしですぐに行く。休みも相手に合わせて無理やりでも取る。お金も私が出す一方。一時期は男性恐怖症気味になりましたよ。世の中にはこういう男しか存在していないのかと」
――絵に描いたような都合のいい女っぷりじゃないですか……。もしかしてお金とか贈り物とか、けっこう要求されたりしました?
「いえ。そこはむしろ、自分からすすんでお金を出しちゃってましたね。いなくならないでほしくて、変な方向に尽くしちゃってたんです。別れると自分の貯金がまた増えてきて、次の男性と付き合い始めるとまたお金が無くなる。その繰り返しでした」
つなぎとめる手段がお金しかないと思い込んでいた
――何でそうなってしまうのか、自分なりに分析はできていましたか?
「自分の見た目に自信がないので、何か別のもので繋ぎとめておかないといけないと思っていたんでしょうね。繋ぎとめる手段が私にはお金しかないと思い込んで、とにかく焦ってたんですよ」
写真はイメージです(以下同じ)
――ダイエットに成功した後は、その感覚は消すことができましたか?
「すぐには無理でした。ゆっくり、ゆっくりです。消えたかな?と思っても、昔のことを思い出したらまたぶり返してしまったり……。『もう大丈夫』って言えるようになるにはだいぶ時間がかかりました」
――大丈夫だとハッキリとわかった瞬間は?
「痩せて自信がついた頃に、『なんで私はあんなところに居たんだろう』って気付いた時です。“付き合う人は自分の鏡”という言葉がありますよね。あれに妙に納得したんです。
そして、そういう人たちと付き合うことがバカらしくなりました。依存する必要がなくなって、スッと離れられた。良い意味で楽しく生きていけるようになった結果……彼氏は必要なくなりましたね」