これまでほとんど語られることのなかった閉経について、たくさんの人が発信するようになっています。
ただ、そのほとんどが閉経に伴う不安や不調をどうしたら軽くできるのか、というもの。
実は昔のアジアの女性には閉経に伴う更年期障害がそこまで深刻ではなかったという研究データがあります。
ヨガをしている女性からも閉経に伴うトラブルがそこまで強く現れないという話をよく聞きます。
ここでは2つのポイントから、ヨガの知識で閉経をハッピーに迎える方法について迫ります。
閉経まであと何年あるかを意識しよう
日本人女性が閉経を迎える年齢は50歳前後。
個人差が大きいので月経が60歳近くまで続く人もいれば、40代で閉経する人もいます。
いずれにせよ、10代から始まった毎月の月経ですから、どんなに鬱陶しいものだったとしても月経が終わってしまうこと、そして妊娠できる体から卒業することに寂しさを感じるのは当然です。
ですから、40代になったらまずはあと10年前後で生理から卒業するのだ、ということを意識することからスタートしましょう。
ほとんどの場合、それは突然終わります。
閉経にはいろいろなパターンがありますが、1年以上来ないことで「閉経したのだ」と気づくケースがほとんど。
更年期障害が起こることで閉経が近づいていることに気づくパターンや、この時期に女性系の疾病になり子宮を摘出することで強制的に終わるパターンなどもありますが、とにかくほとんどの場合が「突然」閉経します。
残り10年前後、つまり120回前後しかないと推測される生理を意識して過ごしてみては。
ちなみに婦人科で血液検査を行うことである程度閉経のタイミングを予測することは可能です。
残された100回未満の生理こそ、1回1回記録しよう
特に更年期障害が婦人科系の疾病が強く現れていない場合、閉経がいつかを知るためにわざわざ婦人科に行くのは躊躇う人も多いでしょう。
その場合は、基礎体温を測ることも有効です。
生理があるのに高温期がない場合は排卵が行われていないサイン。
月経ノートを1冊作り、基礎体温だけでなく経血の様子や体調の変化、心の状態、などを記録しておくと、その記録から自分が閉経をそろそろ迎えるのではないかと自分で気づくことに役立ちます。
閉経を恐く感じる2つの理由と解消法
1.心理的な「女性でなくなる気がする」という恐れ
理由の1つめが心理的なもので、「女性でなくなる気がする」というもの。
これは間違いで、閉経しても女性ホルモンがゼロになることはないことがわかっています。
ただし女性ホルモンが著しく減少するのは事実。
そのため、女性らしいものを好むのであれば、下着やメイクなどで女性らしさが高いものをこれまで以上に意識して選んだり、基礎化粧品や食品の中にも「女性ホルモン賦活作用」や「女性ホルモン様作用」を持つものを選び補うことで、女性らしさを維持できます。
よく知られるのが大豆に含まれるイソフラボンやローズです。
2.体調不良
閉経が恐れられる理由の2つが体調不良です。
女性ホルモンが急激に低下することでさまざまな不調が現れる「更年期障害」に悩む人の情報が多いですが、実はかつてのアジア人女性(先進国以外に住む女性)は心身ともに閉経に伴う苦しみをほとんど感じることなく通過できていたということが報告されています。
これは環境ホルモンや糖質や脂質がたっぷりの食生活の影響と推測されています。
実際、生理痛やPMSに悩む人ほど食事や栄養のバランスが悪いことが多いので、今現在、生理痛やPMSに苦しんでいる人は、残りの10年の生理期間で「生理を整える」ことを意識すると良いでしょう。
ヨガでは週に1回ベジタリアンになることや定期的に断食すること、体内をクレンズすることなどを推奨していますので、これらのヨガの知識の中から自分に取り入れられるものを選び、食生活や生活習慣を整えることは閉経をスムーズに迎える手助けとなるはずです。
実際、ベジタリアンや小食の教えを実践しているヨガインストラクターの多くが、更年期障害はなかったという人が多いのです。