酔いつぶれるまで飲みまくる日々

――『お酒で壊れた人が集まる場所で』は、21歳頃の話だそうですが、成人してからどのような日々を送っていたのでしょうか?

最上うみみさん(以下、最上)「お酒を覚えたてだった20歳の頃は、誘われたら飲むくらいの感覚でした。それがお酒を飲めば気分が良い=嫌なことを考えなくてもいいってことに気が付いてから、どんどん酒量が増えていったんです。朝、仕事に行って辛い思いをして、帰宅したらすぐに飲み始めて、酔い潰れるまで飲む。そんな日々の繰り返しでした」

――毎日の酒量はどれくらいでしたか?

最上「体質的にお酒自体が強い方ではないので、量はそんなに飲めないんですよ。でも、その分だけワインや日本酒など、アルコール度数の高いものを飲んでいました」

家賃が払えなくなって目が覚める

――その当時のお酒での大失敗エピソードはありますか?

最上「大きかったのは仕事を失ったことだと思います。お酒のせいで起きられなくて休んでってことが何度があって。ある日『もう来なくていい』とやんわり言われたことが本当にショックでしたが、その夜もまたお酒を飲んで『世の中腐ってる』なんて思ってました(笑)」

――そんな生活を改善しようと思ったのは、飲み始めてからいつ頃のことだったのですか?

最上「たぶん、一年半から二年くらい経った頃ですね。急速にその状態になったので、けっこう早い段階で生活に支障をきたしてたんですよ。家賃が払えなくなってて、生活できない。親兄弟や頼る存在がいなかったので、その分だけ『これはよくない』と察するタイミングが早かったのだと思います」