「大口取引先」を怒らせた銀行員の末路

銀行にとってお金持ちのお客様、つまり「大口取引先」は非常に重要な顧客です。行員には、くれぐれもお客様に失礼がない形で対応することが強く求められます。もし対応を間違えればお客様の逆鱗に触れ最悪銀行取引を停止されかねません。その一例として先輩行員から「実話」として聞いた大昔のエピソードを一つ紹介します。

突然銀行の窓口に来た資産家の目的は「メインバンクの変更」

ある日突然シニア男性とその奥様が銀行窓口を訪れ「おたくの銀行をメインバンクにしたい」と言いました。実は、その人は地元で有名な資産家だったのです。聞けばずっとメインバンクだった他行との間でトラブルがあり、怒った資産家がメインバンクをこちらの銀行に移すことを決めたという話。その後風のうわさで「他行の支店長や役席が左遷され、担当行員も僻地に飛ばされた」という話が聞こえてきました。

その話を聞いた行員はみな「大口取引先を怒らせると怖い」と恐れおののき、自分も気を付けようと思ったそうです。

名門校に落ちた子どもを「県外追放」?!

最後に紹介するのは気の毒なエピソードです。あるお金持ちの子どもが高校受験に落ちました。受験した高校はそこの子女が代々通う地元の名門校。その子どもも一生懸命勉強はしたものの、力及ばず残念な結果となりました。すると体裁を気にしたその子どもの父親が、奥様の強い反対を押し切って、県外にある全寮制の高校に子どもを進学させたとのこと。奥様は「夫が子どもを県外追放した」と泣いていたそうです。

それから20年以上経った今でも当時聞いたその話を思い出すと胸が詰まる思いです。

「事実は小説より奇なり」を地で行くお金持ちびっくりエピソード

紹介した5つのお金持ちびっくりエピソードは、まさに「事実は小説よりも奇なり」を地で行くような話ばかりです。そのことから「やはりお金持ちの感覚は庶民とはだいぶ違う」と実感します。その一方でお金持ちが繰り広げる悲喜こもごものエピソードを通して人間らしさも垣間見えます。それを知ると心のどこかでホッとした気持ちになるのもまた事実です。

文・大岩楓

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