【妊娠初期の腹痛・下腹部痛】右下腹部痛
妊娠初期に右の下腹部痛が起きた場合は少し心配する必要がります。
まずひとつは、卵巣が腫れている可能性です。
次に、虫垂炎の疑いです。
心配すべき原因である2つについて、詳しくご説明します。
右下腹部痛の原因①卵巣の腫れ
妊娠検査薬で妊娠を判定するために確認される「hCGホルモン(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)」の刺激によってチクチクさすような腹痛や下腹部痛を感じる場合があります。
これは卵巣が腫れて「ルティン嚢胞(のうほう)」というものが発生していることが原因です。
いつまでも続くわけではなく、妊娠安定期を迎えてhCGホルモンの分泌がおさまると自然に痛みがおさまることが多いです。
ただし、卵巣の腫れが大きくなると破裂や卵巣嚢腫茎捻転(らんそうのうしゅけいねんてん)という卵巣の腫れにより卵巣を支えるじん帯がねじれる症状に発展します。
じん帯がねじれると卵巣に血液が流れず壊死してしまう可能性がるので早期に治療を行う必要があります。
右下腹部痛の原因②虫垂炎
右下腹部痛と聞いて虫垂炎を連想する人は多いですが、妊娠中に発症すると厄介です。
虫垂炎はジンジンした痛みから24時間ぐらい経過するとチクチクと刺すような激痛へ変化します。
同時に吐き気、発熱などの症状を併発します。
虫垂炎は軽度であれば薬で細菌を抑えることができますが、妊婦の場合は虫垂炎の細菌が血液を通してどの程度赤ちゃんに影響を与えるかはっきりとは言えません。
妊娠中でも手術が可能なので医師によっては手術を勧められることが多いです。
痛みを我慢しすぎると虫垂が破裂する危険があります。
右下腹部の違和感や痛みがあり、ジンジンといつまでも続くようであれば医師にすぐ相談するようにしましょう。
【妊娠初期の腹痛・下腹部痛】下痢を伴う痛み
ホルモンバランスの変化が影響して自律神経に乱れが生じている可能性が高いです。
自律神経が乱れると、胃腸の働きが弱まって下痢を伴う腹痛や下腹部痛を起こしてしまします。
自律神経の乱れは、精神的ストレスを感じやすくなります。
妊娠中は食べ物や生活の中で注意することが多く神経を使います。
ストレスで下痢の症状が出ている場合も考えられるので、体を冷やさないようにしてストレスをためないようにしましょう。
つわりのひどい方は食生活に変化が起きて下痢を起こしている可能性もあります。
暴飲暴食はやめて、お腹に優しいものを食べるようにしましょう。
つわりによる嘔吐がひどい方は胃が荒れて胃炎の症状としてキリキリ、チクチクした腹痛を感じているかもしれません。
食べ物はよく噛んで、少量を複数回に分けて食事を頂くようにしましょう。