1)ときどき、恐ろしいほどすっ飛ばす
あれ、なんなんでしょうね。DeepLを使ったことのある方ならお気付きと思いますが、複雑な文章でなくとも、全部で10文あったとして、うち3文をすっ飛ばすとか、平気でやってくるんですよね。「ごく稀に」ではなく「時々」そういうことが起こるので、ソース言語がまったく理解できない人が、趣味や遊びでなく公式文書等で使ったらどうなるのか、考えただけで恐ろしいです。

機械だからこそ、抜けはゼロにしてほしいものですが、現時点ではなぜか無理なようです。しかし人間は、気をつけさえすれば抜けをなくすことができます。気をつけないとダメですが。なので、気をつけるようにするしかありません(笑)。

※Google氏は、DeepL氏と比べると圧倒的に抜けが少ない、またはない気がします。

2)ときどき、否定を肯定で訳したりする
これも怖いです。もちろん単純な否定文はきっちり訳してきますが、少し複雑になったり、明らかな否定語が入っていない場合に、稀にポカをやらかします。思うに、機械翻訳諸氏は、後で述べるように「文脈を考慮」できないので、話の流れ上、明らかにおかしい場合でも、気にならないのでしょう。

3)バランスがよくない
DeepL氏は、時に素晴らしい表現をしてくることがあり、正直、これは参考にしたいところです。「うおー、そうくるか!」と叫んだことが、これまでに何度か。何千、何億もの文章をがつがつ読み込んで学習した成果が、こういうところに出てくるのでしょう。

ただそれも短い語句レベルの話で、その「うまい言い回し」が、周りの表現と合っていないことがあります。まるで高校生がたまたま高尚な表現を覚えて、それを使いたいがために無理やり小論文にねじこんでしまった…かのような。

ひどいときは、「ですます」と「である」が混ざっていたり。それくらい早く直せないものかと思いますけれど。

非常に堅い文章の中に、いきなり詩的な表現が混ざれば、誰でも違和感を覚えるものです。人が読んだ時にどう感じるかを考えながら、そのあたりの「バランス」をとることができるのも、人間ならではの能力でしょう。

4)文脈を考慮できない
2)や3)とも通じるところがありますが、「話の流れを勘案できない」、これが機械翻訳の最大の弱点である、と思います。

この話、長くなりそうですので、今回はここまでとさせてくださいね。次回をお楽しみに。

※皆、同じことを考えてしまうのか、つい最近、ハイキャリア編集部さんが「AI翻訳(機械翻訳)のメリット・デメリット」について書かれていましたね。こちらも参考にされると良いと思います。


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