漫画『だめんず・うぉ~か~』(倉田真由美、扶桑社)の登場以降、「なぜかダメな男とばかり付き合ってしまう現象」は女性の「あるある」として共有されたのではないでしょうか。「だめんず遍歴」してしまう要因はさまざまあるのでしょうが、確かにダメな男性選びは連鎖しそう……。

筆者は一度離婚を経験し半年後に次の出会いがありましたが、彼との交際は自分でも気付かなかった思い込みがあらわになる体験の連続でした。前の夫による一種の呪縛……それを解いていった過程をお話ししたいと思います。

バツイチ女性は、男性や結婚そのものが嫌になる?

(写真=ThiagoSantos/Shutterstock.com)

離婚調停申し立ての理由に見る妻の失望

裁判所による統計『司法統計年報-家事編』(最高裁判所事務総局編、2017年)には、その年に申し立てられた離婚調停のデータがまとめられています。

申し立てが妻と夫のどちらによるものかは次のとおり。

申立人 夫:1万7918人(27.3%) 妻:4万7807人(72.7%)

妻側の理由を見ると、

1位:性格が合わない(21.3%)
2位:生活費を渡さない(15.6%)
3位:精神的に虐待する(13.6%)
4位:暴力を振るう(11.6%)
5位:異性関係(9.0%)

ここには話し合いによる協議離婚のデータは含まれていないので一概には言えませんが、性格が合わないのはともかくとして、次に出会う男性に夢を持つにはガッツがいりそうです。

筆者が次の交際スタート時に決めた「撤退基準」

筆者も例外ではなく、離婚直後は男性に対してかなり引き気味になっていました。それでもアプローチしてくれたある外国人男性と交際をスタートさせることになったのですが、そのときに決めた「撤退基準」があります。つまり、「こういうことが起きたらお付き合いは終わらせよう!」という最低基準なのですが……。

①命が危なくない
②心身に暴力を振るわれない
③犯罪に巻き込まれたり、経済的な損害を与えられたりしない

基準が低すぎて読者の皆さんに申し訳ないような気持ちになります。

ここまで下げないと思い切れなかったような気もしますし、言い替えると、この3点がクリアできればとりあえず「いいか」だったわけです。父親がダメすぎるとどんな男性もいい人に見えてしまうという話を聞いたことがありますが、それに似たようなものである気もします。つまり、期待値が下がるのです。