2016年に『ライフシフト-100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット、池村千秋訳、東洋経済新報社)が出版されてから、国内でも「人生100年時代」が語られるようになりました。皆さんもそのような見出しやキーワードを目にしたことがあるのではないでしょうか?

60歳で定年を迎え老後に入る従来のライフプランから、否応なしに変革を迫られる時代。「結婚」や「婚活」への向き合い方は、今まで通りでいいのでしょうか。

何歳までどう生きる?あなたのライフプラン

(写真=Ape Man/Shutterstock.com)

そもそも、私たちの人生スケールは今どのくらいの数字になっているのでしょう。寿命、結婚と出産、仕事のリタイア年齢の平均を見てみました。

日本人女性の平均寿命はどう変化したか

厚生労働省「平成29年簡易生命表の概況」(2018年)によると、2017年の日本人女性の平均寿命は87.26歳。1950年は62.97歳ですから、じつに25年も長くなっています。60歳を迎えたあと、生まれてから成人するくらいの年月をさらに生きるのか……と思うと、ちょっと気が遠くなりませんか。

日本人女性の平均初婚年齢と第1子の出産年齢はどう変化したか

厚生労働省「人口動態統計」(2017年)によると、女性の平均初婚年齢と第1子の出産年齢は、次のように変化しています。こちらも2017年と1950年の比較です。

女性の平均初婚年齢:(2017年)29.4歳 (1950年)23.0歳
第1子出産時の母の平均年齢:(2017年)30.7歳 (1950年)24.4歳

単純に比較すると、1950年頃の女性は24歳で子供を持ち、40代でその子の成人を迎えました。しかし現代は、第1子を30歳前後で出産し、成人を迎えるのが50歳頃。初婚年齢の傾向が後の世代まで続くとすれば、その子が結婚してほっと一息つくのが80歳です。まったく気が抜けません。

ちなみに、第1子出産時の男性の平均年齢は32.8歳ですから、夫は自分より2~3歳後ろ倒しの計算です。

定年と年金受給開始年齢、この先どうなる?

2004年の「高齢者の雇用の安定等に関する法律」改正により、定年の引き上げや継続雇用が義務となって、日本企業の定年は実質65歳となりました。さらに、2018年の未来投資会議において、政府は希望者が70歳まで働くことのできる環境整備を掲げ、2020年の国会に関連法案の提出を目指す方針を発表しました。

年金の支給年齢に目を向けると、国民年金の支給開始は原則65歳、厚生年金は1985年の制度改革により、2025年に向けて段階的に60歳から65歳に引き上げられている最中です。受給開始年齢は現行制度でも60歳から70歳まで選択の幅がありますが、今後70歳を越えて繰り下げ受給できるようになる可能性も出て来るでしょう。

これらをどう評価するかは別の問題として、個人のサバイバルとしては、70歳まで働きそれ以降に年金を受け取る将来も想定しなくてはなりません。