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2020/07/21

確定拠出年金の商品はどう選ぶ?選び方のポイント3つ

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
会社が企業型確定拠出年金を導入していたり、自分で個人型確定拠出年金(イデコ)に加入したりと、確定拠出年金を利用する人は増えています。ところがいざ資産運用になると、商品が多すぎて定期預金や保険などの元本確保商品ばかり選んでいる人も多いのではないでしょうか。

今回は確定拠出年金の運用商品を紹介し、その特徴やリスクについて解説します。また、投資初心者に知っておいてほしい“商品選びのポイント”を3つご紹介します。

お金の不安がない生活をするために何から始めれば良いのか?

個人型確定拠出年金(iDeCo)の運用商品には何がある?

iDeCoにはさまざまな運用商品が用意されていますが、大きく分けると「元本確保商品」と「投資信託」に分類できます。
 
<元本確保商品>
元本確保商品とは、原則として元本が確保されている運用商品のことで、定期預金や保険商品などがあります。
 
<投資信託>
投資信託は、投資家から集めたお金をまとめ、運用の専門家が株式や債券などに分配して投資する運用商品です。

投資信託では、運用で得た利益は投資家それぞれの投資額に応じて分配されます。運用を投資のプロに任せることができることや、それぞれの投資額が小さくてもまとめて大きな額にすることで、個人では難しい分散投資ができるといった特徴があります。

投資信託の運用成績は経済状況やその他の要因に左右されるので、運用がうまくいって利益が出ることもあれば、損失が出ることもあります。

また、投資信託は「株式」に投資するか「債券」に投資するか、また「日本」に投資するか「海外」に投資するかでも分類できます。

表.投資信託の主な種類
  国内 海外
株式 国内株式型 海外株式型
債券 国内債券型 海外債券型

他にも、上記の複数の資産を組み合わせた「バランス型」や、投資対象を不動産とする「不動産投資信託(REIT)」、また、始めは積極的に運用を行い、目標とする年に向かって徐々に安定的な資産の割合が増えていく「ターゲット・イヤー・ファンド」などがあります。
 

運用商品のリスクの考え方とポイント

資産運用で大切なのは、「リターン」と「リスク」の考え方です。リターンが大きい商品はリスクも大きく、リスクが小さいものはリターンも小さくなります。リスクが小さいのに、大きなリターンを得られる商品はありません。

つまり、資産を増やしたいと思ったら、同じぐらい損をする可能性があることも考えて投資を行わなければならないのです。

iDeCoにはさまざまな商品が用意されていますが、リスクとリターンがまったく同じ商品はありません。そう聞くとどれを選べばいいか迷ってしまうかもしれませんが、その商品のリスクを見るポイントとして、以下の項目で判断するといいでしょう。

リスクを判断するポイント1.「元本確保商品」か「投資信託」か

ローリスク・ローリターンの代表が、「元本確保商品」です。前述のとおり、元本確保商品は投資額(元本)を下回ることは原則としてありませんが、利率(リターン)も非常に低く、大手銀行の定期預金金利と同水準です。

一方、投資信託は元本が確保されていません。したがって、すべての投資信託は元本割れするりスクがあるということです。しかしそのリスクを取ることで、元本確保商品では実現できないリターンを狙うことができます。
 
元本確保商品 リスク 低 リターン 低
投資信託 リスク 高 リターン 高

リスクを判断するポイント2.「株式」か「債券」か

株式と債券は、企業(または国や自治体)に投資する点は同じですが、株式が会社の業績によって配当が決まったり、業績が上がれば株価が上がってさらに利益が得られたりするのに対し、債券は定期的にクーポンという金利を受け取り、あらかじめ決められた期間が過ぎると元本が返済される点が異なります。

つまり、株式は会社の業績次第でリターンが決まりますが、債券は業績に関わらずある程度リターンを予測できるということです。株式と債券では、株式のほうがハイリスクです。

リスクを判断するポイント3.「国内」か「海外」か

国内の商品と海外の商品では、海外の商品のほうがハイリスクです。海外の商品は、商品自体の価格変動に為替変動リスクも加わるからです。

たとえば、ある商品がアメリカで100ドルで売られていて、その商品の価格は100ドルのままだったとしても、為替レートが1ドル120円から100円(円高)になると、その商品は1万2,000円から1万円に値下がりすることになります。

リスクを判断するポイント3.「先進国」か「新興国」か

日本の経済成長率は数%ですが、東南アジアやアフリカ諸国の経済成長率は10%を超えているところもあります。

株式や債券などの価値は、その国の経済や社会情勢にも左右されます。経済成長が著しく社会情勢が大きく変わりそうな新興国の商品のほうが、経済と社会情勢が安定している先進国よりも、相対的にハイリスク・ハイリターンになります。/

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確定拠出年金の商品はどうやって選ぶもの?

自分で組み合わせて選べる

確定拠出年金の商品は、「元本確保商品だけ」や「国内株式型の投資信託だけ」というように1種類に決めるのではなく、それぞれに決められた掛金の中で、自分で自由に組み合わせることができます。

絶対にお金を減らしたくないという人は、掛金を全額元本確保商品に回すことができますし、リスクを取ってとにかくリターンを目指したい人は半分を国内株式型の投資信託、半分を海外株式の投資信託というように分配することもできます。

一度選んだ商品をずっと買わなければならないわけではなく、いつでもその組み合わせを変更することができます。若い頃はリスクを取ってできるだけ増やすことを意識し、50代になったら資産を減らさないように元本確保商品の比率を多くするというように、ライフプランに応じて組み合わせを考えて、変えることができるのです。

おすすめのネット証券会社手数料ランキング

ちなみに、証券会社自体もたくさんあって迷ってしまいますよね。証券会社を選ぶのにはいろいろな要素がありますが、「手数料」に着目してみるのもひとつの手。

そこでネット証券会社の手数料ランキングをまとめました!証券会社選びの参考にしてみてください。
 
取引金額10万円以下の手数料ランキング表
順位 証券会社名 取引金額
5万円以下 5万円~
10万円
1 松井証券 0円
2 DMM.com証券 55円 88円
2 ライブスター証券 55円 88円
2 立花証券
(ストックハウス)
55円 99円
5 SBI証券 55円 99円
5 楽天証券 55円 99円
7 立花証券(e支店) 77円
8 むさし証券
(トレジャーネット)
82円
9 GMOクリック証券 96円
10 au カブコム証券 99円
※ 松井証券の手数料はボックスレート(1日定額制手数料体系)だけだが、対象となる価格帯の手数料で他社と比較した。

資産を増やすことより将来のリスクを少なくする意識を

確定拠出年金を利用している人の中には、別に増えなくてもいいから安全に積み立てをしたいという人もいると思います。しかし利益を出すことにこだわらない人でも、元本確保商品のみに資産を集中させるのは逆にリスクがあります。

最も心配なのはインフレーションのリスクです。確定拠出年金を受け取ることができるのは60歳以降です。そのときに物価が上がっていれば、元本確保商品でお金は減っていないと思っていても、実際には現在と比較して買えるものが少なくなっているかもしれません。

運用して資産を増やすのもよいのですが、将来のさまざまな可能性に対処できるように、資産をいろいろな商品に振り分けて持つという意識も大切です。

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運用商品の選び方のポイント3つ

iDeCoの運用商品をご紹介してきましたが、特に投資経験があまりない人は選択肢が多すぎて、どの商品をどう組み合わせたらいいのか迷ってしまうのではないでしょうか。

確定拠出年金は老後のための資金形成が主な目的なので、基本的に運用期間は長期に渡ります。運用期間が長くなる分、適当に運用商品を選ぶと後々他の人と大きな差がついてしまうかもしれません。

ここでは、初心者が大きな失敗をしないために覚えておきたい3つのポイントをご紹介します。
 

1.確定拠出年金は投資信託がおすすめ
2.海外の商品も組み入れてみよう
3.初心者はインデックスファンドがわかりやすい


それぞれ詳しく解説していきます。

ポイント1:確定拠出年金は投資信託がおすすめ

確定拠出年金で投資できる商品には、大きく分けて預金や保険商品などの元本確保商品と、株式や債券を中心とした投資信託がありますが、どちらかと言えば投資信託への投資にメリットが多い制度です。

というのも、普通の証券会社の投資信託で利益が出た場合はその利益に税金がかかりますが、確定拠出年金で運用して出た利益には税金がかからないので、その分効率的に投資を行うことができるからです。

もちろん、全部を投資信託にする必要はありませんが、自分が持つ資産に投資信託を組み入れることも考えてみましょう。
 

ポイント2:海外の商品も組み入れてみよう

商品の組み合わせを考える場合、国内のものだけでなく、海外の商品も組み入れてみましょう。経済や景気にはどうしても波がありますので、皆さんが退職するときに日本の景気がよくなっているとは限りません。

日本の商品だけで運用していると資産が日本の経済状況や景気にダイレクトに影響されますが、海外の商品にも分散しておけば、その影響を少なくすることができます。

とはいえ、いきなり値動きの激しい国の商品を買う必要はありません。まずはアメリカやヨーロッパなど比較的安定している地域の商品から調べてみましょう。

ポイント3:初心者はインデックスファンドがわかりやすい

投資信託の中には、大きく分けて株価指数に連動することを目指した「インデックスファンド」と、株価指数を上回ることを目標に運用されている「アクティブファンド」があります。株価指数とは、ニュースでよく目にする日経平均株価やTOPIX、ダウ平均株価といった指数です。

このうち、投資に慣れていない方におすすめしたいのは「インデックスファンド」の方です。

インデックスファンドを選ぶメリットの1つは、手数料が安いことです。アクティブファンドは株価指数を上回るようにプロがさまざまな分析をして運用しますが、そのすべてでいい結果が出るわけではありません。確定拠出年金は長い期間運用する必要がありますので、毎年の手数料が安いということはそれだけで有利になります。

また、インデックスファンドは日経平均株価などの有名な指数と同じような動きをするので、日常のニュースに関心を持ちやすいというメリットもあります。「最近は景気がよくなってきたので、利益が出ている日経平均連動の商品を売ってもいいかな」と意識を持つだけで、売るタイミングを自分で考えるいい勉強になります。

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自分の「リスク許容度」に合わせて選んでも

ここまでiDeCoの運用の仕方について解説してきましたが、自分がどれだけリスクを取れるのか、いわゆる「リスク許容度」は人それぞれです。

20~30代の若い時であれば、ある程度の損失を出しても将来働いて取り戻せますが、引退後の人はできるだけ資産を減らしたくないでしょう。このように、一般的に若い人のほうがリスク許容度は高いと言えます。

リスク許容度は、その人の性格も影響します。資産が少しでも減ると気分が落ち込んで何も手がつかなくなる人はリスク許容度が低く、今の金利が低くお金が増えないことに不満を持っている人はリスク許容度が高いと言えるでしょう。

自分のリスク許容度がどのくらいなのかは、以下の基準を参考にしてみてください。
 
表.リスク許容度の判断基準
リスク許容度
年齢 20~30代 40代 50代
金融資産 1,000万円以上 200万~800万円 100万円未満
投資経験 ある。今後も継続したい ないが挑戦したい ない。気が進まない
金融関連の
情報収集
マネー雑誌、経済新聞 ニュースなど 集めていない
現在の金利 大いに不満 少し不満 しかたない
元本割れのリスク 積極的にリスクを
取りたい
多少のリスクは
仕方ない
リスクは取りたくない
1,000万円の
資産の
運用見込みは?
最低700万円
最高1,300万円
最低900万円
最高1,100万円
1,000万円を維持

確定拠出年金だけでなく、自分が持っている金融資産全体で考えよう

確定拠出年金で毎月保険商品を1万円、投資信託を1万円ずつ買い、50%ずつでバランスよく資産を配分していると思っていても、他の証券口座で毎月2万円投資信託を積み立てしていれば、状況は変わってきます。全体として毎月の貯蓄の4分の3を投資信託に回していることになり、リスクのある商品に偏ってしまうため、バランスが悪くなります。

確定拠出年金の資産運用を始めると、確定拠出年金の商品だけでバランスを考えてしまいがちですが、自分が持っている資産全体で考えてみることも大切です。

運用商品は自分で選んでみることが大切

はじめに元本確保商品だけではリスクがあるとお伝えしましたが、自分で運用を勉強した結果、納得して元本確保商品だけを購入するのであれば問題ありません。確定拠出年金は自分で運用していくものですので、ほったらかしにせず、納得できる商品を選んでいくことが大切です  
松岡紀史
筑波大学経営・政策科学研究科でファイナンスを学ぶ。20代の時1年間滞在したオーストラリアで、収入は少ないながら楽しく暮らす現地の人の生活に感銘を受け、日本にも同様の生活スタイルを広めたいという想いから、 帰国後AFPを取得しライツワードFP事務所を設立。家計改善と生活の質の両立を目指し、無理のない節約やお金のかからない趣味の提案などを行っている。
筑波大学経営・政策科学研究科でファイナンスを学ぶ。20代の時1年間滞在したオーストラリアで、収入は少ないながら楽しく暮らす現地の人の生活に感銘を受け、日本にも同様の生活スタイルを広めたいという想いから、 帰国後AFPを取得しライツワードFP事務所を設立。家計改善と生活の質の両立を目指し、無理のない節約やお金のかからない趣味の提案などを行っている。
 


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