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2020/08/26

つみたてNISAの銘柄はどう決める?メリット・デメリットも併せて解説

(写真=PIXTA)
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つみたてNISAを始める際、まず迷うのは投資信託の銘柄選びではないでしょうか。どの投資信託をどう組み合わせて選べばいいのかについては、投資信託の投資先ごとの特徴や銘柄の比較ポイントを知ることで自分でもある程度選べるようになります。そこで本記事ではつみたてNISAの銘柄選びについて知っておきたい知識をまとめました。

つみたてNISAそのもののメリットとデメリットについても解説しますので、つみたてNISAの知識を深め、自分でも運用できるようにしましょう。

つみたてNISAの対象商品と取り扱っている商品の種類

(写真=PIXTA)

 

つみたてNISAが取り扱う投資信託は、いずれも長期投資に向いている商品です。ただし投資対象となる金融資産や投資信託のタイプはどのような特徴を持っているかを知り、上手に組み合わせることで、より安定した資産運用を行うことができます。まずは、投資対象となる金融資産と投資信託のタイプを把握しておきましょう。

つみたてNISAの投資対象となる金融資産

つみたてNISAの投資対象となる金融資産は、主に以下のタイプに分かれます。

・国内株
・先進国株
・新興国株
・バランスファンド

 

・国内株
日本国内の株式のことで、「日本株タイプ」の投資信託は、日本国内の株式に投資します。

・先進国株
北米(アメリカ・カナダ)やEU諸国(フランス・ドイツなど)といった先進国の株式のこと。新興国株とは、アジア、中南米諸国の株を指します。新興国の代表例は、中国、ロシア、インド、ブラジルです。

・新興国株
新興国の株式へ投資するタイプでハイリターンが期待できます。国内株や先進国株はカントリーリスクが低く新興国株はカントリーリスクが高い傾向です。

・バランスファンド
複数の金融資産に投資する投資信託で国内外の株式だけでなく債券やREIT(リート:不動産投資信託)にも投資します。金融資産は、それぞれに異なる値動きをするため、複数の金融資産に分散投資することで安定的なリターンを目指すのがバランスファンドの特徴です。

ある程度リスクを取って大きなリターンを得たい場合は、新興国株に投資する投資信託の割合を増やすことを検討しましょう。逆にリスクを抑えて安定したリターンを目指したい場合は、バランスファンドの割合を増やしたり国内株と先進国株の比重を増やしたりするなどの対応が考えられます。

つみたてNISAで扱える3種類の投資信託

つみたてNISAで扱う投資信託は、主に以下の3種類に分類できます。

・インデックスファンド
・アクティブファンド
・ETF(Exchange Traded Fund)

 

・インデックスファンド
株価指数や、債券指数、コモディティ指数などの指標に連動した運用を目指す投資信託です。株価指数として有名なものとしては、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、NYダウ平均株価などがあります。インデックスファンドは、信託報酬や手数料が比較的安く維持コストが抑えられることが特徴です。

・アクティブファンド
個別株に投資をするタイプの投資信託です。独自の割合で独自の銘柄選定をすることで、株価指数よりも高いパフォーマンスを目指して運用されます。アクティブファンドは、インデックスファンドよりも積極的な投資信託ですが、信託報酬や手数料は、比較的高めです。

・ETF(Exchange Traded Fund)
「上場投資信託」とも呼ばれる投資信託の一種です。インデックスファンドと同じように株価指数や債券指数、コモディティ指数などの指標と連動する動きを目指します。しかし、ETFは上場しているため、リアルタイムで取引できる点が大きな相違点です。

インデックスファンドは非上場で基準価額も1日1回更新されますがETFはリアルタイムに価格が変動します。また、ETFはインデックスファンドよりも信託報酬や手数料が低めである点も特徴の一つです。

つみたてNISAで銘柄組み合わせを検討する3つのポイント

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つみたてNISAで銘柄組み合わせを検討する場合は、以下3つのポイントを確認しましょう。

・純資産が順調に伸びている
・手数料(信託報酬)が安い
・1本でバランスのよい分散投資

 

それぞれのポイントについてもう少し詳しく解説します。

純資産高が順調に伸びている

純資産高が順調に伸びているのは、「それだけ投資している人が多く、支持されている」「運用成績が順調」ということです。より積極的な運用を行っているアクティブファンドは、目立ったドローダウンもなく純資産高が順調に伸びている場合、運用が順調という判断ができます。

手数料(信託報酬)が安い

つみたてNISAで取り扱う投資信託は、「販売手数料が0円(ノーロード)」「信託報酬が一定水準以下」「分配頻度が毎月出ない」などが定められています。ただ一定水準以下といっても信託報酬は均一ではありません。長期投資となるつみたてNISAでは、信託報酬の差が運用益の差ともなるため、可能な限り信託報酬の負担が少ない投資信託を選ぶようにしましょう。

1本でバランスのよい分散投資

つみたてNISAを始めたばかりでどれを選べば良いのか分からない場合は、まず1本でバランスの良い分散投資ができる「バランスファンド」を選びましょう。ただバランスファンドだけでは高い運用益は狙えません。つみたてNISAに慣れてきたらアクティブファンドや新興国株タイプの投資信託を組み入れて投資効果を高めるように調整することを検討してください。

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つみたてNISAを始める年齢別の銘柄組み合わせ例

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一般的に、資産運用のリスク許容度は、運用年数の長さによって差があります。つみたてNISAで投資信託の銘柄を組み合わせる際も、リスク許容度に合わせた選択が重要です。

以下は、各年代の銘柄の組み合わせとリスク許容度の一覧です。

年代 リスク許容度 銘柄の組み合わせ
30代まで ・アクティブファンド
(国内株、先進国株、新興国株)
40~50代 ・インデックスファンド
・バランスファンド
60代 ・国内債券を中心に運用する銘柄
・リスクコントロール型投信

 

各年代のリスク許容度と銘柄の組み合わせについて詳しく説明します。

30代までは国内外の株式に投資するアクティブファンドで積極投資

30代までの若い世代は、つみたてNISAに回せる金額もあまり増やせないかもしれません。しかし、運用期間を最長の20年まで十分に回せる時間がある点が大きなメリットです。国内外の株式へ積極的に投資し、インデックスファンド以上のパフォーマンスを目指す、アクティブファンドに比重を置いた投資でより大きな運用益を目指しましょう。

ただし、値動きが激しくなるため、一つの投資信託のみに比重をおいた投資は、マイナスが大きくなる危険性もあります。バランスファンドなども組み入れて世界全体に分散投資してリスクも分散するように意識してください。

40~50代は安定的な運用益を目指す投資信託を選択

40~50代になると、より安定した投資信託で預貯金よりは大きな運用益を目指しつつ大きなマイナスを出さない「守り」の割合を増やしていきます。具体的にはインデックスファンドやバランスファンドを中心として余裕資金の範囲内でアクティブファンドも組み合わせることを検討しましょう。

60代以降は安全な資産にシフト

60代以降でもインフレリスクに備えてつみたてNISAを利用すると安心です。投資信託の銘柄を選ぶ際は、安定した値動きの国内債券を中心に運用する銘柄やリスクコントロール型の銘柄を選ぶと良いでしょう。

つみたてNISAのメリット

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つみたてNISAの銘柄選びを理解したところで、つみたてNISAそのもののメリットも再確認しておきましょう。

分散投資しやすい

つみたてNISAは、分散投資しやすい投資方法です。自分で株式や為替を直接取引するのに比べて広い範囲の金融資産を専門家が運用するため、数多くの銘柄を取引できます。つみたてNISAを利用すると値動きの異なる金融資産(株式・REIT・商品・債券など)、タイプの違う国(日本、先進国、新興国)にバランス良く投資することが可能です。

そのため、大きなマイナスを抑えて安定的な運用益を出しやすくなります。

「ドルコスト平均法」により時間のリスク分散が可能

つみたてNISAは、一定期間で同じ金額を積み立てていくため、ドルコスト平均法という投資方法となります。ドルコスト平均法とは、時間によるリスクを分散して投資することで、リスクを平準化して安定した運用益を出すことを目指す投資方法です。

長期投資すると収益がプラスになりやすい

短期投資の場合、運用益はどうしてもそのタイミングの景気に左右されますが、長期で保有することで景気の影響も平準化が期待できます。つみたてNISAは、最大投資期間20年の長期投資が前提です。長期投資をすることで収益はプラスになりやすいといわれています。

維持コストが低く抑えられている

つみたてNISAは、金融庁によって長期投資・分散投資に向いている投資信託のみ組み入れられるようにルールが定められています。つみたてNISAに採用されている投資信託は、いずれも販売手数料は0円(ノーロード)、信託報酬も一定水準以下です。長期投資前提のつみたてNISAなのに信託報酬が高いと運用益が目減りしてしまいます。

できる限り手数料を抑えて長期運用のメリットが得られる銘柄に絞られている点もつみたてNISAを利用するメリットです。

年間40万円最大800万円まで非課税

つみたてNISAを利用すると税制面での優遇措置があります。運用益が出た場合、通常なら約20%の税金がかかりますが、つみたてNISAなら年間40万円、最大40万円×20年分の800万円まで運用益は非課税です。節税効果も、つみたてNISAを利用する大きなメリットといえるでしょう。

つみたてNISAのデメリット

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メリットの多いつみたてNISAですが、デメリットもいくつかありますので見ていきましょう。

20年という期限がある

つみたてNISAの最大運用期間は20年です。20代に開始したつみたてNISAは、40代で満期を迎えることになります。20年以上の長い期間運用したくても20年で運用が終了する点は、つみたてNISAのデメリットです。

非課税枠の再利用ができず上限に達すると銘柄を変更できない

非課税枠が再利用できない点は、つみたてNISAを利用する上で注意したい点です。投資信託を途中解約したり繰上償還になったりした場合もその分の非課税枠を別の投信で利用することはできません。他の投資信託に乗り換えることも不可能です。毎年投資信託の銘柄を選ぶ際は、よく考えてポートフォリオを組むようにしましょう。

投資対象の選択肢が限られている

つみたてNISAの投資対象となっている投資信託は、上述したような条件があるため一般のNISAに比べてかなり限られています。一般NISAの商品数は1,000~2,000銘柄という証券会社もありますが、つみたてNISAは100~200本程度です。長期運用に向いた銘柄に限られていることは選びやすいためメリットですが、自分の選びたい銘柄がない場合はデメリットに感じるでしょう。

スポット購入ができない

つみたてNISAの投資方法は、一定期間(毎月・毎週・毎日)の積立購入のみでスポット購入はできません。景気の影響で短期的に大きな価格変動があってスポット購入をしたくでもできない点には注意しましょう。

つみたてNISAで銘柄組み合わせの検討が必要な理由

(写真=PIXTA)

 

つみたてNISAの銘柄組み合わせをしっかり検討しておきたい理由は以下の2点です。

・銘柄の組み合わせでリスクリワードが決まる
・後から銘柄の入れ替えがしにくいため最初にしっかり検討が必要

 

これらの理由についてもう少し詳しく解説します。

銘柄の組み合わせでリスクリワードが決まる

ここまで解説してきた通りつみたてNISAは銘柄の組み合わせでリスクリワードが決まります。年間の積立金額の上限は40万円、1ヵ月に換算すると約3万円の範囲内で銘柄を複数選んで自分の考えるパフォーマンスを得られるよう投資割合をきめなければなりません。

後から銘柄の入れ替えがしにくいため最初にしっかり検討が必要

つみたてNISAは、これまで見てきた通り「後から銘柄の入れ替えがやりにくい」という特性があります。上限までつみたてが終わると銘柄を変更することはできません。そのため後から調整がしにくく最初の銘柄選択の重要性がかなり高くなります。

つみたてNISAを上手に活用して賢く資産形成

つみたてNISAは、定期的な積立投資で長期的に投資信託への投資を進めていくサービスです。つみたてNISAで選べる投資信託の数は、つみたてNISAを提供する金融機関によって差がありますが基本的には100~200程度の商品数から選びます。自分の年齢や目指すポートフォリオの傾向など、アクティブに運用する場合と安定的な運用を目指す場合で投資信託を選び分けましょう。

つみたてNISAを上手に利用して自分の資産形成に役立ててくださいね。

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文・
大手Slerにてシステムエンジニアを経験後、フリーランスのライターに。FX・保険・不動産・フィンテックなど、金融に関する記事を多く手掛ける。

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