はじめまして。33歳の税理士、田村だ。

私は税理士という仕事をしている一方で、アラサー世代のSNSをパトロールすることが日課である。

日課の中でたまに「珍獣」を見掛け、お金や時間をムダにしているのではないか、と思わされることがある。

これから毎月、テーマに沿った「珍獣」を紹介していきたいと思う。もしよければ反面教師にしてほしい。私たちの限りある資産をもっと有効に使えるように。

今回のテーマは「転職」。

転職する人の3つのパターン

転職には主に3つのパターンがあると思われる。

①不可抗力転職:会社の経営環境(カネ・ヒト等)もしくは自分の身体状態が悪くやむなく転職

②適材適所転職:能力が高くヘッドハンティングされて転職

③KY転職:自意識が高すぎて「私クラスの人間がいる会社じゃない!」という能力と意識が伴っているのか謎の転職

最近、転職が一般的になってきたがゆえに、目に余る③の「KY転職」がアラサー女に多いと感じている。

転職理由「私はもっと高度な仕事ができる」

K子という数か月で転職を繰り返す女がいる。そして、転職の理由を尋ねると毎回こう言う。

「なんで私がこんなことをしなければならないのか。私はもっと高度な仕事ができるのに。私より仕事ができない上司になんでこんなことを言われなければならないのか」

専門職であるがゆえ、転職が容易なこともありK子は毎回同じことを愚痴っては転職を繰り返す。しかし、短期間で転職ばかり繰り返すので年収は上がらない。市販の履歴書では欄が足りない。
 

(写真=Thinkstock/GettyImages)

転職=自由になることではない

「新しい環境に身を置くこと」と「100%自分が納得いく仕事ができること」はイコールではないと思う。

大前提として、起業しない限り、転職とは誰かの支配下で働くわけだ。他人に支配された環境で自分の立ち位置を模索するわけなのだから、100%納得いく環境というのは難しいのではないだろうか。

「採用の瞬間」にエクスタシーを感じていないか?

何度となく転職を繰り返し失敗すれば、「私に問題があるのだろうか」と自問自答しそうなものである。それでも転職を続けてしまう彼女をみていて私は思ったことがある。

「内定!」「採用!」「ぜひきて!」

この連絡をもらう時に最高のエクスタシーを感じているのではないか。

会社で認められないがゆえに、転職活動を通じて自己承認欲求を満たしているのではないか。

もう一度言う。転職とは起業しない限り、誰かの支配下で働くことだ。

昼はせっせと履歴書を書き、夜は……。(以下自粛)

転職のしすぎも、オナニーのしすぎも手が疲れるだけだぜ。

文・田村 麻美(税理士、TRYビジネスソリューションズ代表取締役)/DAILY ANDS

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