凝り性な成人女性・つづ井さんの日常を綴ったエッセイ漫画『裸一貫!つづ井さん』。なにげない出来事や友人たちとの交流を描くことで、「毎日ってこんなに楽しいんだ!」という気持ちにさせてくれるハッピーな作品です。
左から、ぼる塾田辺さん、つづ井さん、ぼる塾酒寄さん 写真提供:文藝春秋
漫画を描く上で「自虐しない」というスタンスを貫くという作者と、ぼる塾の田辺智加さん、酒寄希望さんにお話を聞きました。
つづ井さんとぼる塾「『推し』と『好き』の違い」を熟考
4月6日、文藝春秋 西館地下ホールにて『裸一貫!つづ井さん』4巻発売を記念したトークイベントが開催されました。
写真提供:文藝春秋
つづ井さんファンのぼる塾田辺さん、酒寄さんも駆けつけ、「推し活を始めたきっかけ」「グッズの保管方法」「『推し』と『好き』の違い」などを話し合い、終始なごやかで笑いの絶えないイベントとなりました。
つづ井さんによるプレゼン資料 写真提供:文藝春秋
「ちょっとしたパーティーの定義」というテーマでは、つづ井さんのサプライズに会場から大きなどよめきと拍手が沸き起こりました。『裸一貫!つづ井さん』を愛読しているファンにとっては「あの時の!アレの!本物を見られるなんて!」という嬉しいサプライズ。サプライズの内容については、つづ井さんの漫画を楽しみに待ちましょう。
写真提供:文藝春秋
イベント終了後、つづ井さん、ぼる塾・田辺さん酒寄さんの3人にお話を聞きました。
つづ井さん「自分を軽んじない」決意表明に大反響
――『裸一貫!つづ井さん』4巻では、つづ井さんの環境がガラリと変わりましたね。実家に戻ることになったつづ井さんの前でMちゃんが駄々をコネまくっていて笑ってしまいま した。
つづ井:すごかったんです(笑)
――新刊でも、つづ井さんやお友達たちが自分や自分の好きなもの、相手の好きなものを肯定的に受け入れる様子が描かれていますね。
以前、つづ井さんはご自身のnote(「『裸一貫!つづ井さん』についてちょっと真面目に話させてくんちぇ~」)で「自分を軽んじない」という意思表示をされ、大きな話題となりました。あの文章を発表する際に、葛藤などはあったのでしょうか?
つづ井:つづ井さんを今まで読んでくれた人にも今まで読んだことなかった人にも届くぐらい、反響がありました。それぐらい普遍的というか、みんなが何かしら心当たりのある内容だったんだなというのはすごくびっくりしました。
「こういう出来事があってこう思った」っていうのを記録するために絵日記を書き始めたのが元々の始まりで、noteもその一環だったので、書くこと自体は私にとっては特別なわけではありませんでした。
でも、私がシリアスなことを言うことで、今後絵日記を笑いづらくなったりとか、ギャグとして受け入れてもらえないようなことが今後あったりしたら…といった心配はちょっとありました。でも大事なことだし、ちゃんと決意表明を書いて発表しようと思いました。
『裸一貫つづ井さん』
――あの文章は、多くの人の励みになったと思います。決意表明の最後に『裸一貫!つづ井さん』の表紙には「independent woman tsudui」という英題が入っていると書いてあって、ああ、すごくいいタイトルだなあと感動しました。
つづ井:あれは担当編集者さんが考えてくれたもので、素敵なタイトルいただけて嬉しかったです!