いざ、初デートへ!
さっそくデートの約束を取り付けた翔太さん。奮発して、少しお高いレストランのランチを予約しました。
友人のA子さんからは「彼女はかなりの“お嬢さま”だから、覚悟した方がいいよ」と忠告されますが、深く気にせずにウキウキ気分で出かけます。しかし、後にこの忠告を思い出すことに…。
「少し早く着いて予約したテーブルで待っていると、時間ちょうどに奈緒子さんがやってきました」
少し分かりにくい場所だったため「ここ、迷わなかった?」と聞いた翔太さん。奈緒子さんは笑顔で「大丈夫!遅れるといけないと思って、駅からタクシーで来たから」と返事。
「ちょっと驚いて『マジで!?あせらなくても良かったのに!』と言いましたが『ううん、大丈夫』と言ってくれました。
『遅れないように、わざわざタクシー使ったんだ!』って感激しました。いい子だなって…」
あれ…飲み物って…
ランチはコースを予約していた翔太さん。飲み物を選んでいると「セットのドリンクはこちらからお選びになれます」と店員さんに促(うなが)されました。しかし…
「驚いたのは、彼女が『アイスロイヤルミルクティーで』と“セット以外のドリンク”をオーダーしたことです…。いや、僕の懐が狭いのは承知なんですが…、普通、セットの中のドリンクを選びませんか…?」
店員さんが「セットになりませんが、よろしいですか?」と奈緒子さんに確認したものの、「はい」と彼女は即答。翔太さんは「あ、セットじゃなくても飲みたい物を頼むのが彼女には普通なんだ…」と、少し呆気(あっけ)に取られたそう。
デザートも…!?
出だしに受けた衝撃を隠しつつ、なごやかにランチを進めた翔太さん。しかし、さらなる衝撃が待ち構えていました…。
「最後のデザートを選ぶ時に、店員さんが『こちらのメニューのデザート以外にも、本日は数量限定で“季節のフルーツを使った〇〇△△”もご用意しております』って特別そうなのをおすすめしてくれたんですよ」
そういう場合、翔太さんは「追加料金かかるのかな?」と気になり、確認することも多いとのこと。しかし、奈緒子さんは全く金額を気にする様子はなく「あ、じゃあそれで」とあっさりとオーダーします。
「ガチのお嬢様だなって思いました。少しの差額なんて、まったく気にしないで生きてきた、という感じがにじみ出ていました…」
後から金額を確認したところ、やっぱりその特別なデザートにはプラス料金がかかっていたそう。