こんにちは。前回は、企業のサイトから情報を短時間で読み取れるようにしておいた方が何かといいですよ、というお話をしました。今回は、具体例を見て行きたいと思います。
例えば前回も挙げました、皆さんご存知、アパレル企業Zaraの親会社であるInditex。よく知ってる企業だし、製品にも馴染みがあるから良かった〜と一瞬思ったりするのですが、実はアパレルやヘルスケア、食品、日用品など小売企業のサイトは、一般消費者向けの情報であふれていて、わたしが今ほしいのは歯磨き粉の情報でも炭酸飲料の情報でもないのだ!とブツブツ言いながら、決算書類を探したりします。また最近ではサステナビリティやダイバーシティなど、社会的要請に応える内容をトップページに持ってくる企業も多く、なかなか目的のものが見つかりません。
そこで、我々の日常生活とかけ離れた事業を展開し、比較的分かりやすいサイト構成になっている、A.P. Moller-Maersk(以下Maersk)というデンマークの海運コングロマリットのHPを見てみましょう。
Maerskはコンテナ輸送を行っていますので、当然ながらトップページに並んだメニューは、利用料金(Prices)や予約(Book)、コンテナ船の運航予定(Schedules)など。以上は同社を「利用する」人のための情報ですが、右端にあるLogistics solutionsには、同社の物流に対する考え方や、サービスを提供する際のソリューション紹介等の情報がぎっちり詰まっています。よって例えば原稿に「最新のロジスティクス・ソリューション開発計画」とあれば、参考になる情報が見つかるかもしれません。
企業の概要を知りたい場合に役に立つのは、About (us)やOur Companyですが、最近はこれが見つけにくいんですよね。Maerskはまだ分かりやすい方で、ページの最下段にAbout usを置いています。