今は辛くても、やがていい思い出に変わるはず
――かつみさんのおっしゃったとおりに!
さゆり「ええ。あのとき『きっとこれいい思い出になるから。さゆりちゃん!』って言われて、『そんなんあるわけないわ!』ってすごい思ったのに、『なったー!』って驚いて。そのことがあってから、辛いことやしんどいことも、何年後かには素敵な思い出に変わるんだっていうのを実感したんです。
それからは辛いことがあってすごい泣きそうなときでも、『よし、今がんばろう。何年後かに、また素敵な思い出がひとつ増えるんだ』って思えるようになりました。『どんなにしんどいことがあっても、やがていい思い出に変わる。だから大丈夫!』。その確信が胸の奥底に芽生えてから、すごく強くなりましたね」
言いたいことはタイミングを見て伝える
――大変なときも、おふたりで前を向いて困難をクリアされて。さゆりさんがかつみさんと仲良く過ごすために、心がけていることはありますか?
さゆり「そうですね、やっぱり言葉はすごく大事だなと思っています。何か伝えるときも。ストレートに『こうやんか!』って言っちゃったら、人って反発するじゃないですか。おたがい『こっちが正しい』って思っていたら、意見もぶつかりますし。
私は言いたいことがあるときも、あえてその場では言わないようにしています。『こういうのは直してほしいな』とか『あのとき、本当はいやだったんだよ』って伝えたほうがいいと思ったら、ずいぶん日にちが経って、何かふたりで楽しく過ごしているときにサラッと言います。
感情的なぶつかり合いって、絶対『ギャー!ギャー!』ってなるじゃないですか。うちに意外と夫婦げんからしい夫婦げんかがないのは、その場で言い合うことがないからかもしれないですね」