配偶者と死別した場合にもらえる手当

母子家庭、父子家庭の遺族年金

パパママのどちらかが死亡した際に遺族が受け取れる年金のことを遺族年金といいます。遺族年金には「遺族基礎年金」、「遺族厚生年金」、「遺族共済年金」の3種類があり、加入している年金の種類(国民年金、厚生年金、共済年金)によってどの遺族年金が支給されるかが変わります。そして保険料を払ってきた期間や遺族の構成、年齢などによって受け取れる金額が異なってきます。場合によっては所得制限もありますので、ご自身がどの遺族年金に該当して、どのくらい受給できるのかはお近くの自治体に問い合わせてみましょう。

母子家庭、父子家庭が減免されたり割引されたりする制度

こちらも自治体によりますが、母子家庭、父子家庭は医療費や税金などの支払いが免除されたり、減額されたりする制度が設けられている場合があります。代表的な制度をご紹介しますので、参考にしてください。

母子家庭、父子家庭向けの医療費助成制度

母子家庭、父子家庭に対しては一般的な子供の医療費を助成する「乳幼児医療費制度」とは別の助成制度が各自治体で設けられています。簡単にいうと 子供の医療費助成制度を親子で受けられるといったイメージです 。こちらは子供が18歳になって最初の3月31日までの間が対象期間となっています。この制度は自治体ごとに所得制限や該当条件、助成内容が設定されていますので、詳細はお住まいの自治体に確認してみましょう。

母子家庭、父子家庭向けの所得税・住民税の減免

これは寡婦控除と呼ばれる「国の制度」で、配偶者と離婚または死別した場合に所得制限内であれば所得税や住民税が減免される制度です。 子供の有無に関わらず該当する減免制度ですが、母子家庭の場合だと「夫と死別(生死が明らかでない場合も含む)もしくは離婚した後に婚姻していない人で、生計を同じくする子供(他の人に扶養されていないこと)がおり、子供の総所得金額等が38万円以下の場合」が条件とされています。該当する場合には住民税から26万円、所得税から27万円が控除してもらえます

尚、この制度は「離婚」か「未婚」かで控除内容に差があります。最近は未婚のシングルマザーは増えてきており、国も制度を整えているようですが、離婚と未婚の不公平感の解消にはもう少しかかりそうです。

母子家庭、父子家庭向けの国民健康保険の免除

こちらは母子家庭、父子家庭には限りませんが、収入が大幅に減少したり病気や怪我などにより生活が困難になってしまった際、保険料の支払いが免除される場合があります。こちらの該当条件は自治体によって異なるため詳しくはお住まいの自治体に問い合わせてみてください。

母子家庭、父子家庭向けの国民年金の免除

所得が少なく国民年金の支払いが困難な場合には、条件により国民年金を免除してもらうことができます。「全額」、「3/4」、「半額」、「1/4」の4つの免除区分があり、所得に応じた区分に振り分けられます。なお、この免除期間は受給資格期間(年金を受け取るために必要な支払い期間)としてはカウントされるものの納税額は免除された分だけ減ってしまうため、将来受け取ることができる年金が減額されてしまいますのでご注意ください。

母子家庭、父子家庭向けの保育料の免除、減額

認可保育園の保育料は世帯所得で決定されるため、母子家庭、父子家庭になって世帯収入が減るとそれに準じて保育料は安くなっていきます。そのうえで 世帯収入が360万円未満のひとり親家庭であれば、保育料は「1人目は半額」「2人目からは無料」となります 。保育料はどの家庭でも大きな負担となるため減額になるとありがたいですね。

母子家庭、父子家庭向けの住宅手当

制度の有無や支給条件は各自治体で異なるためお住まいの自治体への確認が必要ですが、母子家庭、父子家庭の住宅費を助成してくれる場合もあります。東京都千代田区の場合だと、千代田区内の住宅に住み替える際に条件を満たした家庭(ひとり親家庭には限りません)であれば6,000円~8万円の助成が受けられます。こちらは引っ越し先との契約前に自治体に助成申請手続きを行う必要がありますが、最大8年間助成が受けられます。ママにとっては嬉しいサポートですね。

東京23区は家賃水準が高く、ひとり親家庭への大きな負担となるため、千代田区以外でも月々の住宅費が助成されたり引っ越しの際に一時金を貰えたりする制度が設けられています。自治体によってサポート内容はさまざまなので、引っ越し先の契約前に一度調べてみてください

母子家庭、父子家庭向けの交通機関の割引制度

児童扶養手当を受給している母子家庭、父子家庭の方(所得制限あり)にはJRの通勤定期代が3割引で購入できるなどの割引制度があります。また、公営バスが無料や割引になるといった制度もあります。このような交通機関への割引制度は各自治体やバス会社などが独自に設定しているため、制度の有無や該当条件などはお住まいの自治体で確認してみましょう。

母子家庭、父子家庭向けの粗大ごみの手数料免除

こちらも自治体によって有無はありますが、児童扶養手当を受給している母子家庭、父子家庭の方(所得制限あり)は粗大ごみの処理手数料が免除されます。該当する場合は自治体のホームページなどに詳細が載っているため確認してみてください。

母子家庭、父子家庭向けの上下水道料金の割引

児童扶養手当をもらっている世帯(所得制限あり)には水道料金の割引といった制度もあります。こちらも自治体により異なりますので確認が必要です。