業務内容の確認は入念に! オンライン面接では“腹を割って”話そう

編集部:他にも、ミスマッチ転職をしないよう、オンライン面接で気をつけた方がいいことはありますか?

motoさん:普段の面接以上に、腹を割って、正直に話すことですね。

特に確認すべきは、具体的な業務内容です。みんなが出社して対面で働いていた頃は、その場その場でふわっと仕事を振られるシーンもあったと思います。

でも、コロナの影響で業務がオンライン化したことにより、ふわっとした業務ってなくなりつつあるんですよね。以前に比べて、社員に与えられる役割はより明確になっているはずです。

コロナ前に比べて一人一人の業務内容やミッションはきちんと決まっているはずなので、それをしっかりと聞いた上で、自分にフィットする内容かどうかを確認した方がいいですね。

オンライン面接に潜む落とし穴

これまでは、出社して椅子に座って作業をしていればいい日もあったかもしれませんが、オンラインでは、その人が目の前で何をしているかより、仕事における成果を求められます。

会社が自分にやってほしいと思っていることをきちんと把握して、自分がその会社でやりたいと思っていること、できることをきちんと伝える。これはとても大切だと思います。

対面でもオンライン面接でも、会社と求職者がお互いに求めることを本音で話し、きちんとすり合わせることがミスマッチ転職を防ぐ上では大切だと思いますよ。

編集部:とはいえ、面接ではなかなか本音で話せない人も少なくない印象です。

motoさん:面接で本音を話せないのは、自分が「選んでもらう」立場だと思い込んでいるからだと思います。

本来、転職活動において、会社と求職者の立場は対等です。面接は試験ではありません。

そもそも転職活動のゴールは、内定やオファーをもらうことではなく「入社後に活躍すること」です。それは求職者だけでなく、会社にとっても同じはず。

いくら着飾って会話をしても、そのメッキは働けば剝がれていきます。入社後に自分が力を発揮できる環境かどうかを確認する上でも、本音で会話をすることが大切なんです。

転職活動のゴール設定さえ間違えなければ、面接でのコミュニケーションを間違えることはないと思いますよ。

オンライン面接に潜む落とし穴

編集部:オンライン面接で表面的なやりとりで終わってしまわないように、意識して腹の内を見せ合う姿勢が重要なんですね。

motoさん:そうですね。求職者側にとっては、自分の役割が明確になる厳しい世の中でもありますが、それは会社側も同じです。

コロナ禍という環境において、自社にはどんな強みがあるか?を包み隠さず伝えることがミスマッチを減らすことになると思います。

求職者側も転職活動をする中で「コロナ前後で、その会社は何が変わったか?」を見ておくといいです。

従来のビジネスモデルや働き方を、自分たちの手でどんな風に変えることができたのか。その企業が市場の変化にどれだけ対応できる柔軟性があるのかを把握できます。

会社の柔軟性や組織風土は、こうした環境変化からも見えるのでチェックしてみてください。

「自分に合う会社」探しより、「なりたい自分になれる会社」選びを

編集部:ここまで聞いたアドバイスを実践すれば、オンライン面接でも「自分に合う会社」は見つけられますか?

motoさん:そもそもの話になってしまいますが、僕は「自分に合う会社」はないと思っています。転職活動で考えるべきは「自分がどうなりたいか」です。

自分に合う会社という青い鳥を追いかけても、いつまで経っても見つけられないと思います。

大事なのは自分はその会社で何をしたいのか、何ができるのか、どんなことが求められるのかという「将来像」と向き合うことです。

いわゆる「WILL・CAN・MUST」をはっきりさせると、自分はどんな企業で働くのがいいのか見えてくるはずです。

オンライン面接に潜む落とし穴

存在するかも分からない「自分に合う会社」を探すよりも、「自分の将来が描ける会社」に照準を絞った方が、実りのある転職活動につながるのではないでしょうか。

編集部:なるほど。ただ、あらかじめ「こういう会社に行きたい」と決めて転職活動に臨んでも、いざ求人票を見ると目移りして、軸がブレてしまう人も多い気がします。

motoさん:とてもよくわかります。でも、求人票を見る中で、「やっぱりこっちがいいかな」と心が揺れるのは、全然悪いことじゃないと思いますよ。

求人票をたくさん見ることによって、自分の中で「新たな軸」が明確化することもある。まずは直感的に、「この求人は良いな」「この求人は微妙だな」と求人票を仕分けてみると、良いと思った求人の共通項が見えてきます。

「自分は年収が一番重要だと思ってたけど、意外と福利厚生を気にしてたんだな」とか、「やっぱり年収の高い求人だけ拾ってるな」とか、さまざまな発見が出てきます。でも意外とそれが本当に自分が求めているものだったりするんです。

編集部:仕分け作業を通じて、自分の本音がだんだん見えてくるわけですね。

motoさん:そうですね。むしろミスマッチが起きやすいのは、こうした自分が「無意識に求めているもの」をちゃんと把握しないまま、思い込みで突っ走ってしまったときです。

年収が高い会社を選んで入ったはいいものの、ハードワークになってから「やっぱりプライベートとのバランスを大事にしたかった」みたいなことになると、転職した意味がないですからね。

編集部:自分の心の声に耳を傾けて、軸を修正する柔軟さも大切ですね。

motoさん:そうですね。会社選びも大事ですが、転職によって何が叶えば自分が満たされるのか、そこの見極めを怠らないようにしてほしいなと思います。

 

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