渡し賃(片道)200円は舟に乗り込むときに船頭さんに払えばOK。混み合うときは、あらかじめ小銭を用意しておいたほうがよいでしょう。
手作り感あふれる桟橋から舟に乗ると、水面がとても近く感じられます。出発時間は特に決まっておらず、対岸のお客さんを乗せてこちら側に戻ってきたら乗船するという感じです。なんだか時間の流れがゆったりとしていて癒されモード☆
実際に乗っているのはほんの10分ほど。船頭さんが舟をこいであっという間に松戸に到着します。(天候によってはモーターを使う場合もあります。)
矢切の渡しからバスで戸定邸へ
松戸側に渡った周辺には特に観光スポットはなく、のどかな風景が広がっています。ここからまた舟で柴又に戻ってしまう人も多いのですが、せっかくなのであと少し足を延ばしてみてはいかがでしょう?
桟橋から5分ほど歩くと矢切の渡しというバス停があり、そこから松戸駅行きのバスが出ています。ただし、こちらのバス停からの発着は土日祝日のみなので注意が必要!またバスの本数も1時間に1本ととても少ないので、あらかじめ時刻表を調べておくと安心です。
平日の場合、ここから歩いて15分ほどの矢切の渡し入口(元の名前は旧矢切高校)バス停をご利用ください。
戸定邸へは松戸郵便局バス停で降りてから歩いて7~8分です。もし柴又からではなく松戸からスタートする逆ルートの場合は、松戸駅から戸定邸へは徒歩10分程の距離です。
戸定邸でゆったりとした時間を過ごす
戸定邸とは?
戸定邸は、江戸幕府最後の将軍である徳川慶喜(よしのぶ)の弟、昭武(あきたけ)が、明治17年に別邸として建てた邸宅です。
1951年に松戸市に寄贈され、戸定邸の敷地の内、約3分の1は戸定が丘歴史公園として整備され、その後一般公開されました。公園内には戸定邸のほか戸定歴史館があり、徳川昭武の遺品や徳川慶喜家伝来品などが展示されています。
戸定邸は明治時代の徳川家の住居がほぼ完全に残るただ一つの建物で、2006年には国の重要文化財に指定されました。そしてなんと全国で唯一、一般公開されている徳川家の住まいなんです!
公園内には紅白の梅の古木や枝垂れ桜の桜の大木があり、たくさんの人たちの憩いの場となっています。
戸定邸の中はどうなってるの?
戸定邸の内部は奥行きがあり、使者の間や居間、客間など9棟が廊下で結ばれています。全部で23部屋もあり、お風呂場なども見ることができますよ。
生活空間は表の来客用スペースと、奥の家族や使用人のためのスペースで明確に区分されており、多数の部屋が連なる邸宅は、旧大名家の生活様式を反映したものでした。
庭園を眺めながらゆったりとしたひとときを
戸定邸の表座敷からは、広々とした庭園を見ることができます。庭を静かに眺めながら思い思いの時間を過ごす人たちがたくさんいて、まさに癒しの空間。
毎月戸定の日にはふだん座敷内からしか見ることのできない庭園に下りることができるので、ぜひチェックしてみてください!
さいごに
柴又の帝釈天から松戸の戸定邸へ、矢切の渡しでゆく小さな舟旅はいかがでしたか?県をまたぐ観光名所ですが、矢切の渡しを利用すれば簡単に足を延ばすことができます。また、県境を舟で渡るなんて、なかなかできない貴重な体験!
決して交通の便がよいとはいえませんが、柴又、松戸それぞれの名所をめぐりつつ、風まかせののんびり旅もきっと思い出に残ることうけあいです。
提供・トリップノート
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