ヨガを実践している人の中にはベジタリアンが多くいますが、最近は環境問題の観点からヨガをしていなくても肉食を減らしたほうがいいのではないか、と考える人が増えています。

健康面からも肉食は減らすべきという意見も根強くあり、ベジミート(代替肉)市場は欧米で大人気。

とはいえ、いきなりベジタリアンになるのは難しいと思う人が多いのでは?

この記事では週に1回だけベジタリアンになるという「ミートフリーマンデー」とその効果をご紹介します。

ミートフリーマンデーで環境問題に貢献できる?!

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

お肉を食べることは、環境問題にどのような影響を与えているのか。

まずこの点について整理しておきましょう。

日本でも魚食より肉食の方が消費量は上回っていますが、私たちが安定的に食肉を食べることができるのは、環境に負荷をかけている恩恵によるものだという視点を持つ必要があります。

例えば牛肉1kgを生産するのには、穀物が11kg必要だとされます。

穀物のまま食べれば11kgの食料が賄えるのに、牛肉にすると1kgしか生産できず、その分多くの人に分配できなくなるということです。

他にも家畜を育てるために必要な水や電力などのエネルギーも膨大な量ですし、牛が発する「おなら」や「ゲップ」には膨大な量のメタンガスが含まれ、このメタンガスが地球温暖化の最大の原因になっていると、国連が長く指摘しています。

他にも家畜を育てるには広い敷地が必要で、そのために森林伐採などを行なっている地域もあります。

温暖化や環境問題は電気や車、飛行機などの問題かと思っている人が多いですが、実は私たちの「食」と最も関係していることがここ数年で明らかになっているのです。

地球温暖化を止めることやSDGsの達成は世界共通のミッションですが、環境問題を改善することと私たちの食事のあり方を見直すことは直結しています。

ミートフリーマンデーで動物愛護に貢献できる?!

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

私たちが食べることのできる食肉がどのような育てられ方をし、どのような加工工程を経てスーパーなどに並ぶかについて詳しく学んでいる人は多くはないでしょう。

しかし、安価で買える食肉ほど「狭い・人工飼料・ホルモン剤漬け・抗生剤漬け」といったストレスフルな環境下で、効率重視で生産されているという話はよく聞きます。

当然農家によって飼育状況や環境は異なるでしょうが、加工肉ができるまでのプロセスを知ったことでベジタリアンになる人は案外多いので、それだけ残酷な状況がそこにはあるのでしょう。

近年は「アニマルウエルフェア」という考え方が、少しずつ広まっています。

これは「快適な環境で家畜を飼育すること」ということ。昨年開催された東京オリンピックの選手村で提供される食肉についても、アニマルフェルフェアで飼育された食肉しか食材として調達してはいけない、と規定されていました。

日本の場合国土が狭いので、なかなかアニマルウェルフェアが広まらないと指摘されますが、動物の幸せを追求することは、生産者の幸せにつながり、動物と生産者の幸せがあってこそ、私たちは真の意味で「安心・安全」な食肉を手にできるのだと理解すべきでしょう。