カラダに拒否反応が出た
結婚して2年ほど、そのような生活を続けていた亜紀さんですが、徐々に義実家からの要求の頻度はエスカレートしていきました。
「だんだんストレスが溜まってきたのは感じていたんですが、ある時、義母から電話がくるとスマホを持つ手が震えるようになったんです」
このままでは自分が病んでしまうと思った亜紀さんは、泣きながらトシさんに相談しました。するとすべてを理解したトシさんは「君がそこまでストレスに感じてたのに、気がつかなくてごめん!」と謝罪。
「トシさんは、前の結婚の二の舞になりたくないと思ったのか、すごく真剣に考えてくれて、それだけでも心強かったです」
夫が地方への引っ越しを提案
そして夫は、地方への転勤の話が出ていたこともあり、ふたりで義実家から遠い場所に引っ越すことを亜紀さんに提案します。
「生活を変えるのは大変でしたが、引っ越して本当に良かったと今は思っています。もちろん、お義母さんは引っ越しにいい顔はしませんでしたが、トシさんが仕事の都合だと言うとしぶしぶ納得していました」
現在は義実家から新幹線で数時間の距離のところに住んだため、簡単に呼び出されなくなった亜紀さん。さらにコロナ禍も重なり義実家を訪れる機会がぐんと減ったとのこと。
「まだこの先の不安はあるものの、今は落ち着いて暮らしています。年に数回程度なら、家政婦みたいに扱われるのも平気ですし」
世の中には色々な家庭があるものですね。結婚してから初めて分かることも少なくないかも知れません。ひとまずは、亜紀さんに平穏が訪れて何よりです。
―シリーズ「義実家エピソード」―
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<取材・文/まなたろう イラスト/ただりえこ> まなたろう 多岐にわたって興味があるアラフォーライター。コーヒーが好きで資格を取得中。海外に12年ほど住んでいたため、英語はそこそこ堪能。
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