60才でリタイアし、地方移住した夫婦の理想と現実とは?移住先に3年かけて何度も足を運んで移住を決断した夫婦でさえ、住んでみたら、理想と現実のギャップがありました。憧れのスローライフとはいかなかった例を紹介します。

リタイア後の田舎暮らしの理想と現実:60代夫婦Yさんの場合

憧れの田舎暮らしの理想と現実。60代リタイア移住した夫婦の体験談
(画像=『移住支援.com』より引用)

田舎暮らしを考えはじめたばかりの時はバラ色の未来を見てしまいがちです。上手くいくにこしたことはありませんが、上手くいかない現実も知っておくべきです。そこで、地方移住した先輩の体験から、田舎暮らしの理想と現実を紹介します。

Yさん夫婦は、60才で夫がリタイアした後、暖かい土地を求めて四国へ移住しました。移住地を選ぶ際は、季節ごとにお試し移住を繰り返し、3年もの月日をかけて慎重に行動しました。

気候も、地元の人の気質も気に入った納得の地に、畑付きの空き家を見つけて移住を果たしました。ところが、実際に住んでみると想定外の現実が次々と出てきたのでした。

田舎暮らしの理想:のんびり静かに暮らす

憧れの田舎暮らしの理想と現実。60代リタイア移住した夫婦の体験談
(画像=『移住支援.com』より引用)

田舎暮らしの現実:実際は草刈りに追われる日々

静かなところに住みたくて、奥まった山の斜面の空き家を修繕して住み始めました。隣家は離れていて、家の周囲は未利用地に囲まれて本当に静かです。でも、それは、山を手入れする人が自分たちしかいないということでした。

自分の土地以外の草刈りも必要だった

家のまわりの未利用地は、Yさんの土地ではありませんが、Yさんが草刈りをしないと、家や畑が1週間で草で覆われてしまいます。草刈りが必要なことは覚悟していましたが、春から秋は、毎日草刈りに追われてヘトヘト…。ここまで重労働とは思っていませんでした。

想像以上に虫が多く、獣害もあった

当然、虫も多く、ムカデ・ゴキブリ・ネズミ・カマドウマ・アブなどが次から次と家に入ってきます。畑は鳥や獣の害が尽きません。それでも、野鳥の声は心地よく、ホタルやオニヤンマが飛び交う環境を気に入っているそうです。

田舎暮らしの理想:畑仕事で稼ぐぞ!

憧れの田舎暮らしの理想と現実。60代リタイア移住した夫婦の体験談
(画像=『移住支援.com』より引用)

田舎暮らしの現実:なかなか畑の収穫高が上がらない

畑で無農薬野菜を作ることがYさん(妻)の夢で、家は畑付きの家を選びました。長い間、空き家で手入れされていない土地だったので、畑は土づくりからスタート。落ち葉を集めて堆肥を作ったり、雑草を燃やして炭を使ったりして、土の改良を根気よく続けました。

移住して5年。土はなかなかよくならず、畑の野菜は、いまだに期待ほど収穫できません。夢の自給自足生活には程遠いですが、土に触るのは心地良く、畑を続けています。