他にもあるある! 理想と現実
Yさんの場合は、他にも細かな理想と現実のギャップがいろいろありました。慎重に移住地を選んでも、実際に住んでみないとわからないことが多いようです。
田舎暮らしの理想:南国で暖かく過ごしやすい
田舎暮らしの現実:夏は暑く、雨の日も多い
Yさんが移住したのは、四国の中でも温暖な地域。冬でも比較的温暖ですが、雪も降ります。夏は雨が多く、暑くて湿度が高く、台風も多発します。期待しているほど「過ごしやすい」地ではありませんでした。
田舎暮らしの理想:山中の家でのんびり過ごせる
田舎暮らしの現実:風遠しが悪く、夏は家の中がカビる
山の斜面に建つ家を選んだときは、海からの風が気持ちよく吹き抜ける家で、のんびり暮らしたいと胸をふくらませていました。現実は、木や草が風をさえぎって風通しが悪く、家の中はカビてしまいます。
夏は、草刈りが大変だし、雨が降ると、放置されている池や田んぼから家のまわりに水が流れこむので、池や側溝の手入れまで自力でやっています。のんびりしていられませんが、水路をそうじしたらホタルが増えたそうです。今後は、池を整備して、オニヤンマを増やしたいと考えています。
田舎暮らしの理想:ご近所から野菜をもらえる
田舎暮らしの現実:野菜を作っている人は少なかった
山に住んでいるため、すぐご近所に農家はおろか、家庭菜園をやってる家庭も少なく、野菜をいただくことはあまりありません。たまにいただく機会もありますが、Yさんの畑の収穫量があまりないので、野菜をお返しするわけにもいかず、お返しには気を遣います。結局、お返しは、それなりの出費になってしまうのも悩みです。
田舎暮らしの理想:交通手段は原付でOK
田舎暮らしの現実:バイクは危険と周囲に注意された
Yさんは夫婦ともに車の運転免許を持っていません。家は駅まで2.5kmの距離なので、交通手段は、移住前のように原付バイクだけで大丈夫と思っていました。ところが、原付バイクに乗っていたら、地元の人に「危ない」と止められてしまいました。
地元の人は、高齢でも車の免許を返納する人は少なく、当たり前のように車を運転しています。車を運転できない高齢者のための送迎サービスもありますが、事前予約が必要だったりと利便性が悪いようです。Yさん夫婦は、なるべく、娘に車で送迎してもらっています。
まとめ
なにごとも、理想と現実にはギャップが付き物ですが、できればギャップは少なくしたいものですね。Yさん夫婦は、3年もかけて、移住する場所を見極め、家を探しましたが、それでも、理想と違う現実がたくさん待っていました。
地方移住のメリットとデメリットは表裏一体。「静か」というメリットには、草刈りに追われるデメリットが潜み、のんびりスローライフとはいかないようです。でも、Yさんは不都合な現実を受け流し、時には楽しんでいるようにも見えます。デメリットもまるごと楽しむことが、移住成功の秘訣かもしれません。
提供・移住支援.com
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