みなさん、渋味物質って、具体的に何か知ってますか?

渋柿を食べたり、お茶を飲んだり、舘ひろしを見たりして「渋いなあ」と感じることはあるかと思いますが、「具体的な渋味物質って何?」と言われると、なかなか出てこないかと思います。ちなみに、ハチ公前やスクランブル交差点は渋味ではありません。それは渋谷です。

今日は、広義での味覚の一つである「渋味」に関するお話です!

 

・渋味とは?

お茶を飲んだり、ワインを飲んだり、渋柿を食べると「渋い」と感じますよね。

「渋味」は、味を分類する概念の一つとして考えられており、広い意味では味覚の一つともいえますが、基本味の5味(甘味・塩味・酸味・苦味・うま味)とは異なり、味蕾を構成する味細胞によって受容されることが確認されていません!

渋味のメカニズムは未だ完全に解明されていませんが・・・、
「辛味」と同様に、触覚に近い感覚であると考えられています!

 

 

・渋味物質とは?

JOSLYNらによる文献(Advances in Food Rearch, 13, 179 (1964))によると、

渋味物質は

  • アルミニウム、亜鉛、クロムのような多価の金属イオン
    ・植物タンニン
    ・エチルアルコール、アセトンのような脱水性溶媒
    ・ハロゲン化酢酸を含む酸類

の4種に大別される、と言われています。

 

ちょっと何言ってるかよく分からないよ、と感じる方が大半かと思いますが、何が言いたいかというと、「渋味物質はたくさんあるよ」ということです!アミノ酸や有機酸の中にも、渋味を感じるものはあります!

 

この、たくさんある渋味物質の中でも、「お茶」「ワイン」「渋柿」などに代表されるほとんどの食品の渋味物質は、実は、健康なイメージのある「ポリフェノール」の一種なのです!

 

・ポリフェノールとは?

チョコにも含まれてて有名なポリフェノール(味覚診断チョコにも含まれてます笑)ですが、具体的に、ポリフェノールって何なのか説明できる方は少ないと思います。まず、ポリフェノールについてお話しましょう!

 

ところでみなさん、PETボトルの「PET」は何の略なのか知ってますか?そうです。犬や猫のペットのことです。そんなわけありません。

PETボトルの「PET」は、「ポリエチレンテレフタレート」の略です。
あら!ここにも「ポリ」発見!!

そう、ポリフェノールの「ポリ」は、PETボトルの「ポリ」と同じ意味なのです!

この「ポリ」は、「たくさんの」という意味です。

つまり、PET(ポリエチレンテレフタラート)は「エチレンテレフタラート」がたくさん、という意味で、同様に「ポリフェノール」は「フェノールがたくさん」という意味なのです!

 

ちなみに余談ですが、警察を意味する「ポリス」は、ス(スリ)をたくさん捕まえる、から「ポリス」と言われるようになりました。

 
 

念のため伝えますと、ポリスのくだりはウソです。騙された方は、オレオレ詐欺に引っかからないように気を付けましょう笑。

 

さて、「ポリフェノール」は、たくさんのフェノールということは分かりました!

じゃあ、「フェノール」って何でしょうか?

フェノールフタレイン液って聞いたことありませんか?小学校の実験でやりましたよね。アルカリ性の液につけると、赤色になるやつです。あの実験を覚えてる方は、フェノールって、なんとなく聞いたことあるはずです!