「仕事がつまらない」「会社が楽しくない」。そう思いながらも、生活のために毎日頑張って会社に行く—。あなたもその1人ではありませんか?しかし「仕事とはつまらないものだ」と割り切って日々やり過ごすのは、さまざまな面で想像以上に悪影響を及ぼします。本記事では仕事がつまらない、楽しくないと感じるときの原因を明確にし、どのように対処したらいいのかを解説します。
つまらないと思いながらも仕事を続けると、どんな悪影響がある?
やる気のない社員がいると、全体の仕事のはかどり方や作業量の効率の低下につながるだけでなく、つまらなそうに仕事する態度そのものが全体の士気を下げることになりかねない。
ですから、やる気のない社員は会社にとって悪影響です。
しかし、実は、つまらないと思いながらも仕事を続ける本人にとっても、自分自身に大きな悪影響になります。
どのような悪影響があるのかを具体的に見ていきましょう。
自己肯定感がどんどん低下し虚無感が増していく
日常生活においてもっとも時間を費やす「仕事」。
1日24時間のうち、我々が活動できるのはせいぜい16~17時間ほど。そのうち、会社員として働けば少なくとも8時間以上は仕事に拘束されることになります。
それだけ多くの時間を費やす仕事に対して、「つまらない」「楽しくない」という思いを抱きながらのぞむと、当然、仕事で成果を出すことはできません。
そのような感情を日々抱えて過ごしていくのは、とても辛いことではないでしょうか?
自己肯定感の低下を放置すると“浮上”しにくくなる
自己肯定感が低い状態が続くと、仕事などでミスが生じたときなどに、自分の人間性まで否定するようになっていきます。
たとえそれがちょっとしたミスであってもショックが大きく、深く落ち込んだり悩んだりしてしまうので、ミスが怖くなる。その結果、新しいことに挑戦したり、今のやり方を変えたりしようとしなくなっていきます。
そのような状況下では現状が改善されていかないため、人生そのものが低空飛行になり、浮上しにくくなります。
これからの時代を生き抜くのがつらくなる
仕事がつまらないという人は、その仕事への興味・関心もない状態。
興味や関心がないものに対して、「もっと知りたい」「上達したい」とは思えないものです。
したがって、仕事がつまらないと、その分野のスキルや知識はまったく向上していきません。
そうしているうちに、30代、40代…と年齢を重ね、ビジネスパーソンとしての市場価値はどんどん下がっていきます。
ここ数年の日本の雇用環境は大きく変わり、一つの会社に終身雇用されるということはほとんどなくなってきました。
生涯の転職回数が3回、4回が当たり前という時代において、求められるのは“即戦力”。市場価値の低さは死活問題になります。
職場で孤立しやすくなる
先にも述べたように、仕事に対して「つまらない」という気持ちを抱いていると、仕事で結果を出すことはできません。
終身雇用が当たり前だった時代、会社組織で出世コースから外れ、重要な仕事を与えられることなく組織の中で村八分にされた中高年サラリーマンを“窓際族”と揶揄したという話がありますが、やはり、仕事への熱意が欠けていると組織内で孤立しやすくなります。
つまらなそうに仕事をしている社員に対して仕事を振っても、思うような結果が返ってこなそうですし、そもそも、そのような人に対して周囲の社員も話しかけづらくなってしまうからです。
そうしているうちに会社組織内でなんとなく孤立していってしまい、さらに仕事のやる気がなくなっていくという悪循環が生じます。
職場内に何でも話せる親しい同僚が1人でもいると、社員としての定着期間が2倍に延び、職場満足度が劇的にアップするというデータがありますが、裏を返せば、「社内で孤立することは会社を辞めたくなるほど辛い」ということになります。
うつ病のリスクが高くなる
厚生労働省が公表した「過労死等の労災保証状況(令和2年度)」のデータを見ると、仕事が原因による精神障害の労災件数は年々増加傾向にあることがわかり、近年深刻な社会問題となっています。
仕事がつまらないことは、大きなストレスになります。
仕事のストレスがこれほど精神疾患を生じさせることを踏まえると、つまらないと思いながら現状の仕事を続けることは大きなリスクになるのは間違いありません。