日本では、お歳暮、お中元などの季節の贈り物や、冠婚葬祭など、何かと贈り物をする機会があります。ところが海外には日本ほど形式的に贈り物をする習慣がありません。今回は日本の贈り物に関する文化の中で、海外にはないものを3つご紹介いたします。

必ずお返しをする

お祝いなどで何かを頂いたら、お返しを考える方が多いのではないでしょうか。海外でもパーティーなどでプチギフトを渡すこともありますが、文化や風習に基づいた、特に冠婚葬祭に伴う「お返し」という考えがあるのは、世界的に見ても日本だけのようです。

海外の方から贈り物をもらったら、直接言葉で感謝を伝えることが基本と考えましょう。

包装紙や熨斗紙など細部にまでこだわる

日本では、贈り物用の品物は包装紙で包むことが多くあります。さらに熨斗紙やリボンをかけることもあり、熨斗紙については、包装紙で包む前に熨斗紙をかける「内熨斗」と、包装紙で包んだ後に熨斗紙をかける「外熨斗」とがあります。

あるとき、筆者の友人である日本在住のドイツ人が、日本の洋菓子店で贈り物用に箱菓子を購入したそうです。店員さんに「包装紙で包みますか?」「熨斗紙とリボン、どちらにしますか?」「熨斗紙は内熨斗、外熨斗どちらにしますか?」と矢継ぎ早に聞かれ、面食らってしまったというエピソードを話してくれたことがあります。

洋菓子店の店員さんは良かれと思って細かに尋ねたのだと思います。でも、日本の文化に慣れておらず、熨斗紙の文化についても詳しくなかった友人にとっては、驚きの経験だったようです。