指先サイズで再現されたチーズフォンデュ。極小サイズながらも、本物さながらに再現された驚異のクオリティとその技術に驚かされます。他にもお寿司からとんかつまで、技術力の高さに驚く一方で、作品を眺めていると、小さい世界が作り上げるかわいさに癒されます。
これらの作品はミニチュアフードとして、野津礼奈さんが制作し、SNS(Instagram:@reinanozu)に投稿しているものです。もはや神業ともいえるほどリアルに、そしてかわいい世界観を作る野津さんにお話を聞いてきました。
ミニチュアフードを作り始めたきっかけ
――ミニチュアフードを作り始めたきっかけを教えてください。
野津さん(以下、野津)「もともと、ミニチュアなものが大好きで、小さい葉っぱとか小さいサイズのものを見ると、ときめいていたんです。それで、お菓子についているミニチュアのおもちゃを趣味で集めていました。そんななかで、辺見えみりさんのブログで、えみりさんが作ったミニチュアフードを見たんです。あまりのかわいさに衝撃をうけて、私も作ってみたい!と思い、粘土を買ってきて自分なりに作ってみたのがきっかけです」
――思い立って、すぐに作れるのがすごいですね。
野津「作品は粘土で作っているのですが、粘土は柔らかいので、自分が作りたいものをなんでも自由に作れるんです。サイズも形も自分の好きなように作れるので、初心者の方こそ始めやすいと思います。当時は、昼間にお仕事をしていたので、空いた時間にこつこつと作っていくうちに、いろんなモチーフが作れるようになりました」
――働きながら、ミニチュアフードを作ってたんですね。
野津「はい。最初は空いた時間に作っていたのですが、作品を作って欲しいという依頼をいただくようになって、空いた時間では作りきれなくなったタイミングで独立をしました」
エビフライ1本に2時間かかった
――作品は、どれくらいの時間をかけて作られているんですか?
野津「ものにもよりますが、パンケーキなどのシンプルなものは30分ほどで作れると思います。ただ、その後にいちごなどのパーツをつけたり乾かしたりするので、完成させるまでにはもう少し時間がかかります。エビフライを作ったときは、エビのカーブの部分や衣の質感を再現するのに試行錯誤し、本体を作るのに1~2時間ほどかかりました」
――とても細かい作業なので、イライラしたり目が痛くなったりしそうです。
野津「楽しい作業なので、イライラはしないですが、肩が凝って整体に行くことはよくあります。作っている時も楽しいのですが、出来たときの達成感もとても大きいです」