いざという時のために「予防医学」を
死後の相談をしつつも「元気でいてほしい」というのが子どものホンネ。そこで重要なのが、老化に伴うケガなどで要介護状態になることを未然に防ぐ「予防医学」の考え方だ。
「医学の進歩で寿命が延びても、寝たきりや介護状態では、子どもや家族の負担が増えるばかり。なにより本人もツラいはずです」
そう話すのは、女優にして基礎老化学研究者でもある、いとうまい子氏だ。実は彼女、45歳で早稲田大学に入学して予防医学やロボット工学を学び、在学中には介護予防ロボットまで開発している。現在は東京大学のラボと共同でAIを使った高齢者向けシステムを開発中という彼女に、予防の重要性を聞いた。
「高齢になるとあっという間に筋力が衰えます。特に脚の筋肉。私の父はがんで亡くなったんですが、あんなに早く弱ってしまうなんて驚きました。だからこそ筋力を維持する大切さをもっと広めたいし、私も父に知ってほしかったと後悔しています。
ただ、人は差し迫った危機感がないと重要性に気づけません。要介護になった後に使うサービスばかりに目がいき、予防サービスは広まりづらいんです。だから在学中に高齢者のスクワットを手助けするロボット『ロコピョン』をつくったんです。5秒かけて体を下ろし、5秒かけて体を起こす。これを毎日5分やるだけで筋力を維持できます」
毎日5分、親にスクワットをさせれば自分の人生が変わる
ウォーキングよりもスクワットのほうが効果が高いという。
「ウォーキングは前傾姿勢で自然と足が出るので、筋力をつけるなら断然スクワットのほうがいいです。でも親の自主性に任せても、きっとやりません。だから“無理やり”やってもらうんです。ビデオ通話や電話で『5分だけ一緒にやろう』と声をかけてください。今から5分だけ親と時間を共有すれば、将来的な介護負担が大きく減ります」
少しの生活変化が、ゆくゆくは自分の未来のためになるのだ。
【小金井祭典代表 是枝嗣人氏】
学生時代から葬祭業に携わり、’07年に小金井祭典を設立。当事者の気持ちを酌んでオンリーワンの葬儀をコーディネートする葬祭界の異端児
【いとうまい子氏】 早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程で老化学を研究中。写真は「2019国際ロボット展」にロボットを出展した際の様子
― 親が死ぬ前にやることリスト30―
<取材・文/週刊SPA!編集部> 週刊SPA!編集部
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