ピーター・リンチ(米国)――ゴルフのキャディーから副社長へ、運用資産を700倍に増やした「カメレオン」

国際大手投資企業フィディリティ(Fidelity)の社長のゴルフキャディーから副会長にまで上りつめたピーター・リンチ(Peter Lynch)氏。アナリストとして在籍した13年間(1977~1990年)、運用を担当していたマゼラン・ファンドのリターンは年間平均29%を記録。同ファンドの運用資産を2000万ドルから140億ドルへと押し上げた。

リンチ氏はボストン大学で心理学、哲学、歴史を専攻した後、ペンシルバニア大学ウォートン校でMBAを取得した。そのせいか投資スタイルは「カメレオン」と称されるほど、その時の状況やリンチ氏の自己判断によってころころと変わる。

しかし長期投資に重点を置いているという点ではバフェット氏などの投資スタイルと共通しており、「自分がなにに投資しているか、なぜその投資をするのか把握する」「無謀な賭けにはでない」「柔軟性と謙虚さをもち、失敗から学べ」といった投資の心得を様々なカンファレンスや講義の場を通して広めている(インベストペディアより )。

ピーター・ティール(米国)――PayPalで決済・送金の歴史を変えた現代の投資家

若手大物投資家の代表的存在、ピーター・ティール(Peter Thiel)氏は、ペイパル(PayPal)の設立で決済・送金の歴史を塗り替えるという偉大な功績を上げた。世界中の投資家が注目するシリコンバレーで、絶対的な影響力をもつ人物だ。次々と先進的な事業への投資を展開していく様は、まさに現代を生きる投資家の風格を感じさせる。

スタンフォード大学で哲学法務博士の学位を取得後、法務事務官や証券弁護士を務めた堅物だ。1996年にティール・キャピタル・マネジメント(Theil Capital Management)を設立した2年後、テスラ(Tesla)のイーロン・マスクCEOなどと共同でペイパルの前身コンフィニティ(Confinity) を立ち上げた。

2002年にペイパルをeBayに売却したのを機に、ヘッジファンドのクラリウム・キャピタル(Clarium Capital )、ビッグデータ解析サービスのパランティア(Palantir) 、ファウンダーズ・ファンド(Founders Fund )、バラ―・ベンチャーズ(Valar Ventures )、ミスリル・キャピタル(Mithril Capital )など、数々の新ベンチャーを息をつく間もなく設立。フェイスブック(Facebook)の取締役やYコンビネータ(Y Combinator)のパートナーも務めているというから、そのバイタリティーに恐れ入るばかりだ。

こうした猛烈な投資スタイルは、「新たなテクノロジーが世界を作りだす」という起業家としてのティール氏の信念に根差すものだろう。

文・アレン・琴子(英国在住フリーランスライター)/ZUU online

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