こんにちは。恋愛婚活コンサルタントの菊乃です。
以前、結婚相談所を舞台にした婚活ドラマの中で、お見合いした相手から交際をちらつかせられて新興宗教に勧誘されるという話がありました。こうした「デート商法」の目的で結婚相談所を利用している会員は、実際の結婚相談所にもいるのでしょうか?
写真はイメージです(以下同じ)
日本仲人連盟(以後、NNR)の代表取締役で、婚活のビックデータ連携サービスの株式会社スクラム取締役も務める土橋太郎さんに、結婚相談所の歴史やトラブルについて聞きました。NNRは結婚相談所の開業支援などを行う、昭和49年創業の連盟です。
結婚相談所に「よからぬ目的」の会員はいる?
「昔は結婚相談所で知り合った相手から不動産購入などの勧誘をされたという話はありました。後妻業で逮捕された(1)筧千佐子被告は結婚相談所を使って相手探しをしていたようですが、それ以降に後妻業目的の事件は聞きません」(1 夫や交際相手の男性4人に青酸化合物を飲ませて3人を殺害し逮捕され、のちに死刑が確定)
筧千佐子といえば、世の中に「後妻業」という言葉を知らしめた人物です。後妻業という言葉は、裕福な高齢男性をたぶらかし、後妻となって金品を貢がせる行為のことも指すようです。こうしたよからぬ目的で入会する会員は、今もいるのでしょうか。
「そういった目的で婚活サービスを利用するとしたら、身元確認が厳しい結婚相談所はコスパが悪いと思うので他のライトなサービスに流れているのかなという印象です」
では、今もある結婚相談所トラブルはどのようなものが多いのでしょう。土橋さんに質問してみると少し意外な答えが。
結婚相談所に“投資”したのに見返りがない!
「消費者センターにまでいくトラブルは男女どちらかというと女性の方が多く、年齢層は高め。内容としては結婚できると思って入会したのにできないとか、お見合いできるといわれたのにできないといった『認識の違いによるもの』ものが多いです。 事例としては、契約書には何人とお見合いできるとは記載されていませんが、入会面談時に相談所側の経験則から『きっとお会いいただける方はいらっしゃいますよ』と言われて入会したのに、会えないケースなどがあげられます。
特に女性の場合は、結婚により経済的に安定したいと考えて結婚相談所に入会される方もいらっしゃいます。それで思うように結婚できなかったというトラブル事例もありました」