アカデミー賞、ゴールデングローブ賞を受賞
2016年にはショーン・メンデスやDJ SNAKEらと共に、米雑誌「フォーブス」の名物企画「世界を変える30歳未満の30人」に選出され、アメリカではすでに強力な影響力を持つアーティストとして知名度を博しているが、2020年から2021年にかけて国際的な注目度が急上昇。
ディズニー・プラスにて公開されたピクサー最新作『ソウルフル・ワールド』では劇中歌とエンド・ソングを担当し、音楽担当として国際的に注目を浴びた。ジョン・バティステがトレント・レズナー 、アッティカス・ロスと共に音楽を務めた同作品で、見事2021年のアカデミー賞を受賞した。同作品ではゴールデングローブ賞の作曲賞も受賞しており、映画音楽に関する賞レースにて見事な勝利を収めた。さらに現在制作中の天才画家バスキアの人生を描いた注目ミュージカルへの音楽ディレクターにも抜擢されている。
その他、ファッション・ブランド、コーチの2020年秋コレクションでは、マイケル・B・ジョーダン、ジェニファー・ロペスと共にキャンペーン・アイコンに抜擢。NBA で最も注目を集めるキックオフ・ゲームでの国歌斉唱など、快進撃が止まらない多方面での活躍が注目される2022年の“イット”アーティストである。
業界内外からのラブコールがすごい
ジョン・バティステは10年以上前から“ラヴ・ライオッツ”(愛の暴動)という愛を持った世の中にするためのデモ活動を実施しており、なんとその活動にポップス界のクイーンであるマドンナが参加。2人で拡声器を手に、愛と平和を求めるデモ行進を行い、パフォーマンスを披露した。
ジャズ界の重鎮、ハービー・ハンコック、ウィントン・マルサリスは彼の音楽を高く評価しており、彼のキャリアのメンターとして公私ともに親交が深いことで知られている。しかし、ジャズ・アーティストだけでなく、スティーヴィー・ワンダーや、カサンドラ・ウィルソン、プリンス、レニー・クラヴィッツなどと、様々な大物ミュージシャンとステージやツアーを何度も共演している。
また、今年の「第64回グラミー賞」では、同じくノミネートされていたBTS(防弾少年団)のVとの親交が目撃され、ジョン・バティステのTwitterには仲睦まじい様子が公開されている。
彼のソング・ライティング力にもラブコールが多い。アメリカでは3大ネットワークであるCBSの看板番組『ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア』の音楽ディレクターとして有名だが、HBOのドラマ・シリーズ“Tremé”の音楽を担当し、2017年からは雑誌“The Atlantic”の音楽ディレクターにも異例の就任を果たした。
数々のヒット作に出演し、根強い人気を誇る俳優アダム・ドライバーが主催する音楽と演劇のブロードウェイ作品にも参加。コンテンポラリー・アメリカン・モノローグにあわせて音楽を披露した。また、映画監督のスパイク・リーも彼の才能に一目ぼれ! 彼の多彩さを見抜き、俳優としてのキャリアを勧めるほど、彼をベタぼめしている。
彼の高い音楽性や教養、そして抜群のファッション・センスは多方面で認められ、デビューから今日に至るまで、チェース銀行、アップル・ウォッチ、リンカーン・コンチネンタルなどの様々なキャンペーンに登場している。モデル顔負けのスタイルで、ポロ・ラルフローレン・ブラックレーベル、ケイト・スペード、ジャック・スペード、バーニーズ・ニューヨーク、ノードストローム、H&Mの広告に起用された。彼のファッション・センスの高さは、これまでアメリカのヴォーグ、GQ、ヴァニティ・フェアなどで彼のファッションに特化した特集が組まれるほどだ。
さらに、日本でも放送され未だに絶大な人気を誇るアメリカの子ども向け番組「セサミ・ストリート」にも出演した。この番組に出演するのは幼い頃からの夢だったというジョン・バティステ。「夢が叶ったよ! 一日中泣いていました。セサミ・ストリートから癒しと生命力のエネルギーをもらいました。お気に入りの近所の皆のところに立ち寄るのが大好きです!」と、SNSでコメントした。
Sesame Street: Jon Batiste Sings Heroes in Your Neighborhood!
米名物である百貨店メイシーズの「サンクスギビング・パレード」。新型コロナウイルスの影響で中止となっていたが、2021年ついにパレードが復活し、ジョン・バティステがパフォーマーとして出演した。その様子は全米へと中継され、アメリカ全土に元気を届けた。
実は日本のゲームやアニメが大好きな親日家
そんな、アメリカに限らず世界各地で様々なテレビ、音楽メディアに登場し注目を集めているジョン・バティステ。実は、日本のゲームやアニメが大好きな親日家として知られる。「らんま 1/2」や「美少女戦士セーラームーン」を見て育ったといい、特にお気に入りは「攻殻機動隊」だと公言。
日本のカルチャーにも深く影響を受けたジョン・バティステはアルバム『ウィー・アー』発売時に日本のファンに向けて「様々なカルチャーが発信される日本が大好きです。私のインスピレーションの源になっていることも多く、『ファイナルファンタジー』シリーズなどを手がけた作曲家の植松伸夫さんや下村陽子さんからは大きな影響を受けたました。また、今、私が世界各地のテレビやコンサードで使用する鍵盤ハーモニカは幼い頃に父親が日本で買ってきてくれたのが今でも愛用する楽器になったきっかけです。当時、この楽器をアメリカで見たことはなかったけれど、世界中に広めたいと思い、それ以来、気に入ってずっと使っています。そんな様々なカルチャーが育つ日本でこのアルバムを届けられることが、とてもうれしいです。ジャンルにとらわれず、今、私が表現したいこと、届けたいことをすべて詰め込んだ一枚を皆さんが気に入ってくれることを祈っています。実際に会えることを楽しみにしています!」とコメントを寄せた。