企業のTwitter運用でもっとも注意したいのが、炎上です。万が一炎上に遭遇してしまった場合にどのように対応したらいいのか、そして炎上を防ぐために何ができるのかを、運用担当者・運用チームそれぞれに向けて解説します。

企業がSNS運用を始めるにあたって、最大のリスクとして想定すべきなのが「炎上」です。

最近では、企業が投稿したツイートが思わぬ反応を集め、マスメディアに取り上げられるほどの事態に発展することも珍しくありません。

特に拡散力に秀でたTwitterでは、些細なミスが大規模な炎上につながる可能性も高く、未然に炎上を防ぐ対策や体制を作ることが重要になります。

そこでこの記事では、Twitterの炎上対策として担当者個人が気をつけるべき項目と、組織による仕組み化が必要な項目について解説します。

Twitterで起こりうる炎上とは?

SNSにおける炎上とは、企業の発言や行動が拡散され、非難・批判が集中する現象を指します。

担当者の不注意などによって一度炎上が発生すると、事態の収拾は非常に難しくなります。

企業のイメージダウンや株価低下につながる可能性も高く、製品の不買運動が起こることも少なくありません。
 
そのため企業のTwitter運用では、明確な運用ルールを定めて炎上の原因を作らない体制づくりが必要とされます。

また、時には運用担当者にまったく非がないにもかかわらず、Twitterアカウントが炎上してしまう可能性も考えられます。

Twitterの炎上対策では、未然に防げる炎上を防止するだけではなく、万が一炎上が発生した場合の対応フローについても事前に決めておく必要があるのです。

企業のTwitterアカウントが炎上する主な原因

企業のTwitterアカウントが炎上してしまう具体的な原因として、次の5つを解説していきましょう。

・従業員の不適切な言動
・商品への不満・クレーム
・投稿ミス・アカウント間違い
・根拠のないデマの拡散
・センシティブな内容の投稿

従業員の不適切な言動

Twitter炎上の代表的な原因が、従業員による不適切な言動です。

これはTwitterの運用担当者による投稿のみならず、自社の従業員がプライベートで使用するTwitterアカウントも含みます。

たとえば、芸能人相手に接客したことを、従業員がプライベートなTwitterアカウントで投稿したことで、相手の芸能人が特定されるなどのケースも考えられます。

自社の従業員がマナー違反や不法行為を行っているところをTwitterで拡散され、企業の公式Twitterに批判が殺到する可能性もあるでしょう。

一方で、経営者の不祥事がメディアで暴露され、経営者への批判が企業の公式Twitterに集まることも少なくありません。

商品への不満・クレーム

続いて考えられるのが、自社商品への不満・クレームが原因で炎上するパターンです。

商品・サービスの不備が注目され大きく拡散されるケースもあれば、クレーム対応の杜撰さがメール文面のスクリーンショットなどとともに投稿されるケースもあります。

今の時代、商品購入後のアフターサポートの窓口として、SNSを利用する消費者も少なくありません。

そのため商品・サービスに欠陥があった場合に、批判・クレームに賛同するユーザーが集まり、炎上の規模が大きくなる可能性も出てきます。

その他、店員の接客対応への不満や、広告と実物商品とのギャップに対してのクレームが火種となって、炎上に発展することも考えられます。

投稿ミス・アカウント間違い

運用担当者のミスとしてよく挙げられるのが、アカウント間違いをはじめとする投稿ミスです。

プライベート用アカウントと企業の運用アカウントの切り替えがうまく行われず、特定の人物・企業の批判が運用アカウントで発信されるケースがよく見られます。

また、運用者個人はプライベート用アカウントで投稿したつもりになっているため、アカウト間違いに気付くまでにタイムラグがあり、炎上対応への初動が遅れる原因になります。

プライベートなPC・スマホと企業公式Twitterを運用するPC・スマホは必ず使い分けて、1つのデバイスで同時に利用しないよう配慮する必要があるでしょう。

それ以外にも、固有名詞や人名の誤字・脱字や変換ミス、画像・動画選択のミスによって意図せず炎上の火種となってしまうこともあります。

根拠のないデマの拡散

Twitterの炎上原因には、根拠のないデマ・フェイクニュースを火種とするものもあります。

たとえば、自社とよく似た名前の会社で不祥事が報道され、その会社と勘違いしたユーザーから非難・批判が殺到するケースも考えられます。

あるいは、悪質な風評被害によって、何の落ち度もない企業の公式Twitterが不特定多数のユーザーからの攻撃対象になってしまうこともあります。

根拠のないデマ・フェイクニュースによる炎上では、迅速に事実を公表するなどして、それ以上の炎上拡大を防ぐ必要があります。

センシティブな内容の投稿

運用担当者がセンシティブな内容を扱った投稿をツイートしてしまったことで、炎上を招くケースもあります。

たとえば、政治・思想・宗教・災害・スキャンダルなどの分野が特に注意が必要なテーマとして挙げられます。

また、これらのテーマを直接的に扱っていなかったとしても、東日本大震災が発生した日や、広島・長崎に原爆が落ちた日など、タイミングによっては不謹慎な投稿に受け取られる可能性があります。

特にツイートの投稿予約を入れる際には、投稿するタイミングにも配慮しなければなりません。

【組織向け】Twitter炎上を未然に防ぐための炎上対策の仕組み

ここからは、Twitter運用チームや会社全体において炎上を防ぐために実施したい対策について解説します。

・SNSガイドラインを作成する
・運用ルールを明文化する
・ダブルチェック体制を整える

現状でTwitter運用を始めていない企業であっても、従業員向けにこれらの炎上対策を実施しておくことが大切です。

SNSガイドラインを作成する

Twitter運用を始める前に、SNSガイドラインを作成しておきましょう。

SNSガイドラインは、TwitterをはじめとするSNSの利用に関して、ルールやポリシーを明確に規定したものです。

社内でしか知り得ない情報や顧客情報を発信することを禁じたり、機密情報を漏洩させてしまった場合のリスクについて教育するプログラムを用意すると安心です。

ここで作成したSNSガイドラインは、運用チームのみならず全従業員向けに周知することをおすすめします。

中にはSNSガイドラインを企業HP上で公開している例もあり、取引先や株主に対して自社の信頼性をアピールすることにもつながります。

運用ルールを明文化する

Twitter運用における注意点やNG表現、やってはならない行為などは、口頭で運用チーム内で共有するのではなく、必ず明文化するようにしてください。

たとえば運用担当者の交代や代理運用が必要になった際に、運用ルールが明確になっていないとTwitterアカウントの世界観が崩れてしまうことがあります。

Twitterアカウントの世界観を決めるのは、文末表現や表記方法、絵文字の有無などを決める「トンマナ」と呼ばれるルールです。

もちろん世界観がブレてしまったからといって即炎上につながるわけではありませんが、Twitter運用の効果が薄れてしまうことを防ぐためにも、運用ルールは文章化してチーム内で共有しておきましょう。

ダブルチェック体制を整える

自社の投稿が火種となって炎上してしまう事態を防ぐためには、ダブルチェック体制を敷くことも大切です。

一人の運用担当者のみで投稿内容を決めるのではなく、複数人で内容をチェックすることで炎上につながるミスがないかを確認する方法です。

ただし、単に複数人で確認するだけではダブルチェックの意味がなく、「他の人がチェックしてくれるから大丈夫だろう」と気持ちの緩みにもつながります。

効果的なダブルチェックのためには、手書きのチェックリストを作成したり、投稿の文章を読み上げたりして流れ作業にならないよう配慮する必要があります。