落ちる理由その4 資産(特に持ち家)がない

資産と言っても、クレジットカード申し込み時の自己申告の銀行口座の残高ではない。この場合は、「持ち家」だ。よく、「持ち家は損である」という論調も見受けられるが、クレジットカードの審査において「持ち家」は重要なポイントとなる。

持ち家は「住宅ローン」というクレジットヒストリーに傷がない場合、「長期間、住宅ローンを返済してきた人」と個人的信用の評価が高くなる。

また持ち家などの不動産は金銭的に困った場合も担保に供することができる。収入が不安定な場合でも、「持ち家」という点がプラスになり、カードの審査が通る場合もある。

クレジットカードの支払い遅延が起こった場合、「銀行口座の差押え」をクレジットカード会社が行うのは意外と難しい。なぜなら、通常の引き落とし銀行口座は、残高がそれほどない可能性が高いからだ。残高があるなら、利用代金の引き落としはできるものである。

さらに「一番資産が多くある個人の銀行口座を突き止める」のは難しいのだ。弁護士会の職務上請求でも、個人の銀行口座の特定は難しい場合がある。余談ではあるが、税務署は職権で銀行口座の照会が可能なので、税金を滞納することはおすすめしない。

その点、「持ち家」は特定しやすい。登記情報は、第三者でもインターネットから簡単に請求ができる。公示地価などを見れば、大体の資産価値も推定できる。「何かあった時に、この資産を差し押さえればよい」という考え方で見ると、「持ち家」は、「信用」という面で、資産価値が高いのだ。

なお賃貸住まいだとカードが発行できないという訳ではない。賃貸するにも入居審査がある。居住年数が長い場合は、その間、ちゃんと家賃を支払い続けたとみなされ、その分、信用力があるのだ。ただし、持ち家よりは信用力は落ちることは否めない。

落ちる理由その5 年齢による

大体のクレジットカードは、18歳以上から作成可能であるが、一部のハイステータスなカードでは、「年齢」も考慮している。一般的なカード会社は公開していないが、ダイナースカードは27歳以上と明記している。これは、落ちる理由その2「勤続年数が少ない」とも関係している。27歳ならたいてい大学を出て勤続年数が5年くらいになっている。この「勤続年数5年」がハイステータスなカードの審査基準の一つであるとみられる。

また、18歳以上でも20歳未満なら親の同意が必要である。親の同意が得られない場合は、家族カードを作ることになる。

なお65歳以上もカードを作りにくいと言われる年齢だ。なぜなら、65歳以上は退職をしている人間が多い。年金という安定した収入はあるものの、現役の社会人として働いていた頃に比べると、収入の減少は否めない。また、65歳以上は、死亡するリスクがある。27歳~64歳くらいまでが、一番クレジットカードの審査を通過しやすい年齢ではないだろうか。

クレジットカードの審査に通るために必要なのは「信用」

クレジットカードの審査に落ちやすい5つの理由は、言い換えれば審査を通過するためのポイントである。そしてこの5つの根底にあるのは「信用の有無の確認」である。

「支払いを遅滞しない人。もしくは、万が一、支払いの遅滞があっても、カード会社が連絡を取れて、支払いを回収でき、貸し倒れリスクがない人」と思われるような信用がある人になればよい。

そのために、申込書に持ち家の有無、年収、勤務先、勤続年数、資産などをカード会社に申告するのだ。カード会社は、サービスでカードを発行する訳ではない。何かあった時に、貸し倒れが発生しないよう、確実に債権回収を実行できといけないのだ。

もし、クレジットカードの審査に落ちた経験があるなら、一度、カード会社側から見た自分はどうなのか?と客観的に自分を見つめ直す必要があるだろう。

文・ZUU online編集部/ZUU online

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