落ちる理由その2 勤続年数が少ない(年収)、勤務先や正規・非正規による懸念

カードによって年収の基準が異なるが、特にハイステータスなカードは、「年収〇〇〇万円以上」という一定の年収基準があるので、年収が少なく申告した場合審査に落ちる可能性が高くなる。とはいうものの、過大申告で年収をかなり多く申告しても、クレジットカード会社側では職業や年齢での統計データがあるため、虚偽の申告とばれて審査に落ちる可能性は高くなる。

また、勤続年数が長い正社員と、勤続年数が少ない派遣社員の場合、圧倒的に審査が落ちにくいのは前者になる。何故なら、勤続年数が長い正社員は今後もその職場に継続して勤務するだろうと予測され、何かあった場合に債権回収が容易だからだ。「生活の安定性」とは、何かあった時に、「貸し倒れリスクが少ない」「債権回収が容易」ということなのだ。

これに対し、派遣社員でもカードを作成できる場合はあるが、正社員よりは審査が落ちることが多いようだ。なぜなら、申込書に記載した職場に、今後も継続して勤務するとは限らず、もし、契約更新されず離職することになった場合など、クレジットカードの利用分を支払ってもらえないかもしれないからだ。

正社員の中でも勤務先の規模が大きく、上場しており、倒産しなさそうと思われる企業の正社員は特に審査が通りやすい。倒産がしにくいであろう企業に継続して勤務という点で、クレジットカードを利用しても、確実に支払ってくれるだろうという予測による。同じ理由で、公務員も審査が通りやすい業種だ。

意外に思われるかもしれないが、士業や医師は別として、売上が数千万円あったとしても、自営業は審査に落ちる確率が高い。クレジットカードの申し込みにおいて自営業の売上はあくまでも自己申告であり、さらに自営業は「今、数千万円の売り上げがあっても、将来はわからない。収入が安定していない」「何かあった場合、逃げられるかもしれない」ということがあるからだ。特にハイステータスなカードはこの傾向が強い。

士業は、一部の士業を覗き、管轄の職能団体に強制的に加入して会費を支払うため公共性があり、「士業」を名乗ることが出来る。このため、自営業でも信頼性が高い職業として審査がされる。なお、医師や弁護士などの一部の職業には、職域福利厚生団体と提携しているデパートの外商カードが、買い物の金額などに関係なく優先的に発行される場合があるという。

落ちる理由その3 家族構成・家族に対する信用に問題がある

前段で「勤続年数」「職業」の重要性を書いたが、学生でも実はカードの審査に通る場合がある。それは、「学生本人の信用」というよりは、「家族に対する信用」である。親の家族カードや両親の信用状況になどで審査が通る場合がある。家族カード作成にも、親の信用状況が重要だ。

また、主婦の場合も、夫の家族カードは発行可能である。また、家族カードでない場合も、夫の信用状況によってカードは発行可能だ。この場合も、夫の信用状況が重要視される。

このように、家族の与信によって、クレジットカードの審査に落ちる可能性が高い状態でも審査を通過する場合がある。「信用が高い家族構成」も重要なポイントである。