精神論が嫌いな理由3:度を越している

精神論が嫌いな理由三つ目が精神論は度を越した努力を強要してしまうことがあり得るということです。一昔前の体育会系部活動では、炎天下の中水分補給を禁止したり、度を越したランニングや筋トレ・うさぎ跳びなどが良く見られました。誤ったトレーニング法や無理な練習を行うことは技術を上げる上では効率が悪くなってしまいます。そればかりか疲れで崩れた誤ったフォームが身についてしまったり、熱中症や故障で練習ができなくなってしまえば元も子もありません。また無理な練習を強要することがいじめや体罰にもつながりやすくなります。

仕事においても近年、寝る時間も惜しんで働いた結果の過労死といった問題が叫ばれています。うつなど精神のトラブルを抱える方も多くなっています。毎日そこまでの業務を社員に課さなければならない会社は今後も長続きするのでしょうか。何を行うにしても体は資本ですので、無理を押して努力するにも限界を超えないよう言うほうも、言われるほうも考える必要があります。

精神論が嫌いな理由4:成功要因として引き継ぐことが出来ない

精神論が嫌いな理由の4つ目が、もし成功した時にその要因を他人に共有することができないという点です。「気合いが足りない」「根性を出せ」という上司の中には自分が若い時にはそういった強いメンタルで頑張ったおかげで成功した体験があるという人もいることでしょう。 ただ「努力」や「やる気」は主観的なものなので、その方法や程度を他の人にも共有するのが難しくなります。言われたほうは「何をどう頑張ったらいいのかが分からない。結局どうしたらいいのか。」と途方に暮れてしまうこともあります。

もし若い時にうまくいった方法があるのであれば、そのポイントやコツを共有すれば若い社員も実績が上がるし、上司の評価も上がるし、会社にとってもいいですよね。そもそも無理なノルマ設定をしなくてもよくなるかもしれません。

精神論の意味とは?精神論が嫌いな人の特徴は?
(画像=『lovely』より引用)

精神論が嫌いな理由5:個性を無視している

精神論が嫌いな理由の五つ目が、個性を無視してしまっているということです。人によってそれぞれ、性格の上でも能力の上でも得意な分野、不得意な分野があります。例えば人に言われたことが気にならない人にはクレーム処理もそこまで負担にならなくても、優しい性格で相手のペースに飲まれてしまう人にはそういったクレームは大きな負担になってしまったり、細かいことが好きな人にはチェック作業も苦にならなくても、集中して細かいことをやるのが嫌いな人にはそういった作業は捗らなかったりします。向き不向きを全く考慮せずに精神論だけでそれを何とかしようというのはどうしても無理が出てしまいます。

精神論の意味とは?精神論が嫌いな人の特徴は?
(画像=『lovely』より引用)

それぞれ得意なことや良い面は必ずあります。自分の強みで能力を発揮して実績につなげられ、チームでうまく役割分担できるのがベストなのに、一辺倒の精神論で上から言われると反感を抱いてしまいますよね。一人ひとりの本人も気づいていないような強みを引き出して、チームをうまく回すのが上司の役割と言えます。

精神論の意味とは?精神論が嫌いな人の特徴は?
(画像=『lovely』より引用)

精神論にはメリットも

もちろん精神論にはメリットもあります。先ほども書きましたが、上手くいかないときにすぐにあきらめてしまっては達成できるものもできなくなってしまいます。上手くいかなくても反復して量を続けていくことで質が上がったり、思いもしなかった新たな方法が見つかったりということもあります。大きな目標にみんなで力を合わせて臨むことで達成でき、それが自信となって本人の実力となっていきます。

精神論の意味とは?精神論が嫌いな人の特徴は?
(画像=『lovely』より引用)

またどんなに計画を立てて仕事をしていても、トラブルが起こったり大きなプロジェクトの直前には仕事量が増えたりということもあります。自分で事業をやっている方は大きなリスクを取らなければならない場面もあります。そんなときに踏ん張りがきかなくては自分自身が成長したり成果を残すことはできません。 体育会系の部活の目的も、そのスポーツでの在学中の大会成績や、個人のアスリート的な才能を伸ばすことではなく、困難にあきらめない力(まさに根性・精神力)を養うという意味が大きいです。

すぐに「精神論だから」と否定したり、努力を辞めてしまうのが癖になっている方は自分自身の可能性を下げてしまっている可能性もあるので注意が必要です。 それでも精神論で言ってくる上司に腹が立つ場合はどうしたらいいでしょうか。

精神論の意味とは?精神論が嫌いな人の特徴は?
(画像=『lovely』より引用)