『12人のパパ』ザック・ブラフ(ポール・ベーカー役)オンラインインタビュー

――ハイ、ザック、お時間ありがとうございます。そして、(配信)おめでとうございます。

ザック・ブラフ:サンキュー。アリガトウゴザイマス!

――とても感動的な映画で、とても面白かったです。

ザック・ブラフ:ありがとう!。この作品を作るのはとても楽しかったよ。

――ザック、この映画は、1950年、2003年のヒット映画のリメイクです。今、多様性はどの時代よりも重要になっています。『12人のパパ』の現代版で父親を演じる意味を、あなたはどのように見ていますか?

ザック・ブラフ:ディズニーが、この作品を、素晴らしい脚本家のケニヤ・バリスと作り、「私たちは2022年のバージョンをやりたい。混合家族を見せたい」と言うのは重要なことだったと思う。この家族には、障がいのある子供や養子の子供たち、うつ病を持った継母がいるんだ。彼らには、自分の性別に疑問を抱く子供がいるし、世界中で家族が向き合っているこういったあらゆることがあるんだ。10人の子供たちの映画を作りながら、どうやってそういったことを無視できる?そんなの(その問題を無視するの)は馬鹿げているよ。だから、ディズニーへの称賛は、この作品をやる上で、それを可笑しいものにするだけでなく、心温まる作品にする上で、パーフェクトで素晴らしい脚本家のケニヤ・バリスを連れてきたことだよ。

――あなたのキャラクターのポール・ベーカーは、映画の中で多くのことを経験します。父親であるだけでなく、彼は自分のビジネスも持っています。ポールを演じている時、どんなことを心がけていましたか?

ザック・ブラフ:僕はただ可笑しくやろうとしていた。でも、あまり漫画っぽくならないようにね。僕は人々を笑わせたいんだ。でも、あまり大げさで馬鹿げたものにならないように気をつけるんだ。そういったことは難しい。僕が長い間やっていたテレビ番組は、とても馬鹿げていた。でも、この映画はそうじゃない。僕はそれをリアルにやりたいんだ。それは10人の子供がいる誇張された現実ではあるけれどね。僕はそれでもリアルにやりたかった。だから、それが僕がやろうとしたことだよ。

――リメイク映画をやる時、そのことが演技にどのように影響を与えますか?リメイク映画で演じるのは、なにが難しくて、なにが楽ですか?2003年のバージョンでは、スティーブ・マーティンが父親を演じていました。

ザック・ブラフ:僕はそれを見なかった。その映画がターゲットにしていた年齢層より、僕は歳をとっていたんだ。だから、それを見ることはなかった。そして、そうしなくて良かったよ。なぜなら、彼(スティーブ)は、僕のコメディにおけるヒーローの一人だからね。そして、彼を模倣するとか、彼のようにやろうとするというアイディアは、僕の頭の中にはあった。(でも)もちろん、この脚本はその方向性とはとても違うものだった。だから、僕は自分自身のものをやったんだ。

――この映画を、年齢や性別の違う10人の子供たちと撮影するのはいかがでしたか?それはあなたにとってどのぐらい大変でしたか?それとも楽しかったですか?この映画の現場はどういった感じでしたか?

ザック・ブラフ:すごく楽しかったよ。僕は自分が監督じゃなくて良かった。なぜなら、彼女(ゲイル)は全ての子供たちの面倒を見る上で一番大変な時間を過ごしたからね。それは子猫たちの世話をするみたいなんだ。彼らはあちこちに散らばっているんだ。ティーンエイジャーたちは明らかに、ほとんどの場合、集中することが出来た。でも、小さい子たちはあちこちに散らばっていて、「撮影するよ。さあやるよ。さあ、ランチに行くよ」といった感じなんだ。ギャビー(ガブリエル)と僕はそれの手助けをしていた。ガブリエルは本当の母親なんだ。僕には子供はいないけど。でも、彼らを一つの場所に長くいさせるのは大変なんだ。でも彼らは素晴らしい役者たちだったよ。彼らは本当に可笑しかった。でも、小さい男の子たちはお互いに取っ組み合ったり、叩き合ったりしたいんだよ(笑)。

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(画像=『12人のパパ』 ディズニープラスで配信中 @ 2022 Disney、tvgrooveより引用)

――あなたは、この映画で父親を演じる上で素晴らしい仕事をしていました。どうやって子供たちとの絆を築いたんですか?

ザック・ブラフ:それは素晴らしかったよ。監督のゲイルが、ほとんどキャンプのような1週間を用意してくれたんだ。それはちょっと大変だったけど。なぜなら、パンデミックの間だったんだ。でも僕らは、スタジオの中で一緒になった。そしてゲームをしたり、シーンの本読みをやった。そして僕らは仲良くなったんだ。子供たちは仲良くなって、僕らも彼らと仲良くなった。最近の映画では、大人は滅多にリハーサルの時間はもらえない。多分、数日ぐらいで、「初めまして。さあ映画を作ろう」といった感じだ。(そして)子供たちは・・・これらの子供たちのほとんどは、演技をするのが初めてだったんだ。だから、彼らが楽に感じるような機会を与えるんだ。撮影を開始する前に、お互いのことを知ったり、僕やガブリエルのことを知るのは、とても役立つことだったよ。

――日本には、ベイカーズ家のような大家族がたくさんいます。時々、彼らのストーリーをテレビで見たりします。日本でこの映画を見るのを楽しみにしているそういった人たちに、この新しい『12人のパパ』の見どころを教えてください。彼らにとって、どんなことがエキサイティングで楽しいものになるでしょう?

ザック・ブラフ:この映画の一番良い点を教えるよ。親としてこの作品を見ていたら、あなたは、自分の子供たちと同じぐらいとても笑うことになる。時々、親たちは、自分の手をこめかみに当てながら、「どうしよう。これを見ないといけないなんて信じられない」となって映画を見ないといけない。でも僕が脚本を読んだ時、僕は毎ページとても笑ってしまった。親たちは、子供たちと同じように、(この映画の中に)笑える部分を見つけることになると思う。だから、これはパーフェクトなファミリー映画なんだよ。――この映画にはいくつか素晴らしいメッセージがあると思いました。日本の観客に、この映画からどんなメッセージを受けてとってもらうことを期待していますか?ザック・ブラフ:僕は明らかに、日本の家族の経験については知らない。でも、ここアメリカでのメッセージは・・・(アメリカには)とても多くの混合家族がいるんだ。そして、ディズニーは、こういった多様性を表現している映画を作りたかった。それが養子になった子供でも、障がいを持った子供でも、自分の性別について疑問を持っている子供でもね。僕らはみんな、学び続ける必要がある。そして、受け入れ続ける必要があるんだ。もしあなたが子供だったら、それか、あなたが大人でも、常になにか学ぶことがあるんだ。僕たちは好奇心を持ち続け、すべてを知らないでい続ける必要があるんだよ。

――2003年の映画を手がけたショーン・レヴィは、この映画のプロデューサーの一人です。彼と、この作品について話したりしましたか?

ザック・ブラフ:もちろん、話したよ。

――ショーンとのなにか面白いやりとりはありましたか?

ザック・ブラフ:そうだね。彼と話したよ。彼は、僕らが(この作品を)始めた時、僕を暖かく迎え入れてくれた。彼は、「僕がこの作品をやることになってとてもハッピーに感じている」といった内容のとても素敵なeメールを送ってくれた。それから、映画のテスト試写がとてもよかった後、僕に電話をくれたんだ(笑)。彼は、「観客はこの作品をとても気に入っている」と言ってね。だから、映画を仕上げた時、彼は、子供と大人を相手にテスト試写をやり始めることにとても興奮していた。(そして)彼は、その反応にとても興奮していた。彼は、それについて、僕を喜ばせようと電話してきたんだ。

――ザック、あなたは多くのコメディを手がけてきて、コメディについて多くのことを知っています。子供たちに、可笑しくやることについてなにかアドバイスをしたりしましたか?

ザック・ブラフ:時々ね。僕は監督のゲイルに尋ねるんだ。「彼(この子)がこれをどうやるかについて、可笑しいアイディアがあるんだけど、そのやり方を、彼の耳に囁いてもいいかな?」とね。そしたら彼女は、「いいわよ」と言うんだ。僕は自分の領域をはみ出すことはしたくない。でも、僕自身も監督なので、時々、なにか可笑しいことを見つけてしまうんだ。それか、子供たちに(脚本のセリフの)代わりとなる可笑しい台詞を思いつくんだ。大人(の役者)に対して、もしあなたが、「ねえ、こういうふうにそれを言ってくれる」と言ったら、それはちょっと失礼なことになる。それは「セリフの読み方」と呼ばれていて、タブーと見なされているんだ。でも、子供に対しては、「この通りに言ってみて」と言うことが出来る。そして、彼らはそれをそのまま、あなたに向かって繰り返すんだ。そうすると、とても可笑しいんだよ。僕らは、子供たちから、多くの可笑しいセリフをそうやって引き出した。なぜなら、彼らはあなたの真似をして、そのままあなたにオウム返しするからね。

――ザック、最後に、日本のファンに簡単なメッセージをお願い出来ますか?

ザック・ブラフ:もちろんだよ。「ハロー、ジャパン!『12人のパパ』を是非見て!約束するよ。もしあなたが大人なら笑うし、もしあなたが子供なら笑う。あなたの家族全体で一緒になって見る上でパーフェクトな映画なんだ!」

――ありがとうございました!

ザック・ブラフ:ありがとう!