2022年2月8日、今年の米アカデミー賞ノミネート作品が発表され、濱口竜介監督作『ドライブ・マイ・カー』が作品賞に日本映画で初めてノミネートされるという快挙を成し遂げた。
main「ああ、この人のこの演技があったから、アカデミー賞にノミネートされたんだな」
密かにそう思ったのは、あるひと場面で岡田将生が見せた名演(怪演)があったからだ。今回は「イケメンと映画」をこよなく愛する筆者・加賀谷健が、恐ろしくも美しい妖艶な魅力を放つ本作の岡田について解説する。
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米アカデミー賞助演男優賞ノミネートを巡って
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『花ざかりの君たちへ~イケメンパラダイス』(2007年、フジテレビ系)に出演していた頃は、少し時代を感じさせるもっさり天パヘアーでひょろっと背が高いイケメン男子だった岡田は、いやぁ、そりゃもうチャーミングで可愛らしく、ついつい「まー君」なんて勝手に愛称を付けて呼んでみたくもなった。
『ハルフウェイ』(2009年)や『雷桜』(2010年)など、素晴らしい主演映画にも恵まれ、ただのイケメン俳優にとどまらず演技派の一面も見せながら、手堅くキャリアを積み上げてきた。
一方で以降これこそ代表作だと言える作品に当たらない感じもあった。どの役も魅力的なのに、でもどこか決定打に欠けるのは、気のせいだろうか。けれども、岡田将生には辛抱強さがある。それがちゃんと底力を見せつけてくれた。
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