主演男優賞 嫌な感じだけど嫌いになれないベネディクト・カンバーバッチ

――主演男優賞はどうでしょう。

「主演男優賞も、ベネディクト・カンバーバッチ(『パワー・オブ・ザ・ドッグ』)だと私は思っているんです。ウィル・スミス(『ドリームプラン』)もよかったけども。

そもそもイギリス人のカンバーバッチが、アメリカのこの時代を描いた作品の主人公を演じるということが全然想像つかなくて。そしてすごく嫌な感じに仕上がっている。でも嫌いになれない。あの嫌いになれない役を、説得力をもって演じていて、その裏側の悲しさとか揺らぎを、しっかり見せていたと思います」

主演女優賞 実在の人物そのもの ニコール・キッドマン

宇垣美里、アカデミー賞を予測。『ドライブ・マイ・カー』が受賞間違いナシはどの部門?
(画像=『女子SPA!』より引用)

――主演女優賞で宇垣さんが予想したのは、『愛すべき夫妻の秘密』のニコール・キッドマン。1950年代にアメリカで放送された人気コメディドラマ『アイ・ラブ・ルーシー』で主人公のリカード夫妻を演じた、ルシル・ボールとデジ・アーナズの関係を描いた伝記ドラマで、実在の人物を演じました。

「難しいところなんですが、ニコール・キッドマンが、最初声も違うし、顔も誰?なんて思ったんですけど、冒頭にあった『アイ・ラブ・ルーシー』の実際の映像を見て『まんまじゃん』と思ってびっくりしました。

タイミングとか声の高さとか、うわっ!と思いました。ルシル・ボールそのもので、だからこそのハッと止まった瞬間の彼女の何ていうかもう、何もかもを悟った瞬間の表情には鳥肌が立ちました」